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あたしが戦っている間、主犯格であろう男は何も手を出さずに見ていた。
大勢で取り囲んだ方が勝率は上がるかもしれないのに。
周りに指示をするでもなく、加勢するでもなく、ただ見ているだけ。
立っているのが、あたしたち2人になり、男に向き合う。
「…いやぁ、ほんま強いなぁ。
強くて、綺麗やわぁ。もっと欲しなってしもた」
A「あたしは物じゃないですけど、あたしが欲しいならもっと魅力をあげてきてください。
…彼らのように」
あたしの言葉に、男は首をひねって考える。
「そうよなぁ、力ずくやとこうやって逃げられることが証明されてしもうたもんなぁ。
欲しいけど、今はどうしたらええか分からんわ。
とりあえず」
色々考えた様子ではあるが、目をギラギラさせていることから、興奮状態ではあるのだろう。
「俺ともサシでやろうや」
どうやら先程の疑問は、1対1での勝負をしたかったからのようだ。
あたしも腰を落として、戦闘体制を整える。
「手加減抜きで頼むわ。
…まぁ、自分が負けたら、仲間もどうかなるのは分かってんのやろ?」
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作者名:智紀りょう | 作成日時:2023年2月9日 14時