転校生は綾小路の片割れ【ようこそ実力至上主義の教室へ】 (ページ6)

今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:8,778 hit

４ページ6

翌日朝

昨日俺達はこれから一緒に登下校する事にしたので、時間に間に合う様に、俺はエレベーター前で待っていた

約束では、毎朝8時に俺がエレベーター前で待っていて、階が上のタカがエレベーターに乗って俺を迎えるというはずだったから、そろそろ来る頃だ

チーン

時間ピッタリにエレベーターのドアが開き、タカが顔を覗かせた

他にも生徒が乗っていた為、俺達は視線だけで挨拶する

寮を出ると生徒も距離を取って散り散りになる為、俺はタカに話し掛けた

『タカは昨日の体育祭の件、どうする気だ？』

そう、昨日の午後の時間に知らされた体育祭の事だ

俺にとってはこの学校で初めてのイベント

学校側によって決められたルールが色々あり、いまいちピンと来ないのだ

他クラスとの対面も昨日したが、俺は来たばかりで何一つ話し合いに参加していなかったし

一方でタカは隣の席の堀北と何か話していたが

清隆「どうするって…随分と当たり障りの無い質問だな」

『俺自身よく分かってないしな…

でもタカなら何か予感してる事くらいはあるんじゃないか？』

清隆「…はぁ、何で分かるんだ」

『勘だ。でも俺以外に聞かれたら素直に答えたりしないだろ？』

清隆「まぁな。

つかぬ事を聞くが、ハルは手を抜いたりしないんだよな？」

『勿論だ。俺はタカと違って出し惜しみはしない』

清隆「そうか。なら一つ頼みたい事があるんだが…良いか？」

『内容による』

清隆「そりゃそうだな

ハルも知っている通り、オレは目立ちたくない。だからオレが目立たない様に、ハルに目立って欲しくてな

特にデメリットも無いし、ハルにとってはクラスの信頼なんかも得る事になるから大した事じゃない」

『まぁ別に良いけど

というか、本気出してる俺に平均以下を演じているタカが勝つ訳無いだろ

無論、タカが本気出せば俺なんて石ころだけど』

清隆「助かる」

そんな話しをしていると教室に着いた

昨日会ったばかりだが、なるべく早く溶け込みたい為、皆に愛想良く挨拶をしながら席に着く

昨日からずっと気になっていたが、堀北はタカと随分仲が良い(？)ようだ

なんか俺だけ除け者なのは気に入らないので、話している二人の間に割って入り、堀北さんの方を向いた

堀北「…何か用かしら？」

『タカと仲良さそうだったから興味があってね、席も近いし

俺の事は清暙って呼んで、綾小路だとタカと区別つかないし

改めてよろしくね堀北さん』