トツゼン《Yuya》 ページ18
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「おいA!海行くぞ!」
時刻は7時40分。
お腹を出して寝ていた私の部屋にズカズカと入ってきたふたつ年上で幼馴染の雄也は、私を叩き起こした。
「もううるさい!彼女連れて行きなさいよ!」
「彼女は…別れた」
「え…ごめん」
雄也があまりに悲しそうな顔をするから、私は知らない間に「行くよ」と口走っていた。
するとさっきまでの悲しい顔はみるみる笑顔に変わって…。
「じゃあ早く準備して降りてこいよ、車出して待ってるから!」
笑顔の雄也が私の部屋のドアをバタンと閉めて、階段を勢いよくかけ降りていく音が聞こえた。
…………嵌められた。
あいつ、告白されたら全部オッケーしてしまうようなやつだった。
「仕方ない、準備するか」
そう呟いた私の表情は、言葉とは裏腹。
本当は、雄也が私を誘ってくれるのが嬉しいんだ。
来るもの拒まず去るもの追わず、の彼だから。
「ねぇ」
雄也が運転する車の助手席。
エアコンの効いた車内は涼しいけれど、太陽の光を見ていると汗が出てきそうになる。
「なに?」
サングラスをかけてハンドルを握る雄也を見る。
明るい髪色とあいまって、どこかの国のスターみたいだ。
「俺がいろんな女の子と遊ぶ理由、知りたい?」
「え!?」
私と恋愛の話をしたがらない雄也が、自分からそんな話題を持ちかけて来たことにびっくりした。
知りたい気持ちと知りたくない気持ちがせめぎあう。
私の口から出た言葉は。
「知りたい」
雄也が笑った。
左手をハンドルから離して、私の頭の上に乗せる。
「好きな子の、気を引きたいから」
硬直する私。
微笑みかけてくる雄也。
「もうわかるでしょ?」
私の頭に乗っていた雄也の手が下りてきて、私の首筋を撫でた。
「お前が好きだってこと、A」
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美歌(プロフ) - 岡庭レイナさん» はじめまして、ありがとうございます!けいとくんとゆうとくんは書くのが結構難しいのですが、そう言っていただけてとても嬉しいです! (2017年8月27日 18時) (レス) id: 3e3ef071f2 (このIDを非表示/違反報告)
岡庭レイナ - はじめまして!めっちゃかわいかったです!私はとりんとりん推しなので、圭人と裕翔が可愛すぎて叫びましたwwww (2017年8月27日 16時) (レス) id: b1b4af1c86 (このIDを非表示/違反報告)
美歌(プロフ) - みさきさん» 楽しんでいただけたのならよかったです!有岡くん×子供は最強ですよね〜 (2017年7月3日 23時) (レス) id: 3e3ef071f2 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - キュンっっキュンでした♪大ちゃんの子供ヤバかったです~( 〃▽〃)私の妄想そのものです!笑 (2017年7月3日 22時) (レス) id: dd35665e9b (このIDを非表示/違反報告)
美歌(プロフ) - ちぃともさん» ありがとうございます!作者の妄想全開でお届けしました! (2017年4月27日 22時) (レス) id: 3e3ef071f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りん | 作成日時:2016年10月21日 17時