誕生日《Kei》 ページ14
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今日は慧くんの誕生日。
そろそろ、2週間ぶりに夕方でお仕事が終わった彼が帰ってくる時間だ。
きっとメンバーさんたちみんなに食事に誘われても、慧くんはそれを断って帰ってきてくれるんだろう。
少し申し訳ない気持ちもあるけど、今年も慧くんの誕生日をお祝いできることがとても嬉しい。
帰ってきた慧くんは、部屋着に着替えてすっかりオフモード。
でも、私が慧くんのためにつくった豪華なディナーを見たら、一瞬で表情が変わる。
目をキラキラと輝かせて、なんだか子供みたいだ。
「美味しい〜」
口いっぱいにご飯を詰め込んで、慧くんは言う。
その表情はやわらかくて、本当に幸せそう。
「へへ、ありがとう」
私が照れてお礼を言うと、嬉しそうに目を細める。
そんな小さな仕草が嬉しくて。
だから、慧くんの彼女で良かった、慧くんのためにご飯をつくって良かった、って思えるの。
ご飯を食べ終わったら、冷蔵庫に隠していたケーキを机の上に置く。
食いしん坊の慧くんはまた、ディナーを見たときと同じ反応をした。
小さいけど、私が一生懸命選んだケーキを頬張りながら、慧くんは言う。
「美味しい〜!」
「美味しいね!」
にこりと笑って私と目を合わせた慧くんの唇の端には、白い生クリームがちょこんとついている。
「慧くん、生クリームついてるよ」
自分の唇の端をトントンとたたいて慧くんにそれを示すと、彼は困った表情をして
「Aとって〜」
と甘えた声と甘えた目。
「しょうがないな〜」
慧くんに甘い私は、彼の唇の端に親指を添えた。
「ほら、とれたよ」
その瞬間、慧くんに手首をぎゅっと掴まれた。
拘束された私の手は慧くんの唇にどんどん近づいていって…。
ぱくっ、と食べられてしまった。
「…おいひい」
私の指を咥えたまま、慧くんは言う。
「ちょっと…!」
照れて真っ赤になった私を見て、慧くんは更に続けるの。
「…夜はもっと甘くて美味しいAを、俺にちょうだい?」
火照る身体、上がる体温。
私は、小さく頷いた。
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いのおくん、Happy Birthday !!
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美歌(プロフ) - 岡庭レイナさん» はじめまして、ありがとうございます!けいとくんとゆうとくんは書くのが結構難しいのですが、そう言っていただけてとても嬉しいです! (2017年8月27日 18時) (レス) id: 3e3ef071f2 (このIDを非表示/違反報告)
岡庭レイナ - はじめまして!めっちゃかわいかったです!私はとりんとりん推しなので、圭人と裕翔が可愛すぎて叫びましたwwww (2017年8月27日 16時) (レス) id: b1b4af1c86 (このIDを非表示/違反報告)
美歌(プロフ) - みさきさん» 楽しんでいただけたのならよかったです!有岡くん×子供は最強ですよね〜 (2017年7月3日 23時) (レス) id: 3e3ef071f2 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - キュンっっキュンでした♪大ちゃんの子供ヤバかったです~( 〃▽〃)私の妄想そのものです!笑 (2017年7月3日 22時) (レス) id: dd35665e9b (このIDを非表示/違反報告)
美歌(プロフ) - ちぃともさん» ありがとうございます!作者の妄想全開でお届けしました! (2017年4月27日 22時) (レス) id: 3e3ef071f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りん | 作成日時:2016年10月21日 17時