スイートショートストーリー【JUMP】

ピンク色《Hikaru》 ページ2

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大好きな人が、私の髪を撫でる。





「A、髪きれい」


「なにクサいこと言ってるのー、光くん」


「思ったこと正直に言っただけ」





にひ、と笑うと彼のチャームポイントの八重歯がちらりと見えた。


ふと、目の前のピンク色に視線を奪われて、ここぞとばかりに触れてみた。





「光くんも、髪きれい」





それから、さっきの光くんと同じように、歯の浮くようなセリフをなんでもない風に言ってみる。


光くんは天然たらしだからいいけど、私は天然でもたらしでもないから、こんなセリフは内心とても恥ずかしい。


すると光くんは少しだけ照れた様子を見せて





「A、ピンク好きだもんな」





と、はにかんだ。





「うん、ピンク好き」





微笑みながら彼の方をを見ると、その黒い真珠のような目に吸い込まれそうになる。





「でも、ピンクより、光くんが好き」





光くんは一瞬だけ驚いたように目を丸くして、ピンクと俺を比べるのかー、って笑ってお得意の八重歯を見せた。





「俺も、Aがいちばん好きだよ」





甘い言葉を囁いた光くんは、ピンク色の唇で、私にやさしいキスを落とした。




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