18 ページ18
抗がん剤治療が始まった。
吐き気が止まらないし、トイレから戻っても五分後にはまた行く……その繰り返し。
口内炎もたくさんできて、喋るのも辛い。
風磨はそんな私を見て、お見舞いに来てくれる時も、LINEで話すことにした。
風磨「なんか、欲しいものある?」
『特には……あ、Sexy Zoneのみんな連れてきてほしいな』
美蘭が言ってたもんね。
風磨「おう、任せとけ」
風磨が胸をはる。
『ありがと』
送信してから、また吐き気が襲ってくる。
「んっ」
風磨「大丈夫か」
風磨がトイレまで連れていってくれる。
背中をさすってくれる風磨。
ベッドに戻ると、美蘭がこっちを見ていた。
美蘭も最近抗がん剤治療を始めたのだ。
風磨「あ、こんにちは。もしかして美蘭ちゃん?」
美蘭が頷く。
風磨「そっか。応援ありがとね。美蘭ちゃんも頑張ってな?」
美蘭「ありがとうございます!」
美蘭は私よりは口内炎が酷くないらしい。
やっぱりか個人差激しいんだな。
でも美蘭は貧血が酷いらしくて。
私もトイレとベッドの繰り返しに、毎日イライラしてしまう。
そんな日々の唯一の支えが風磨。
風磨が帰ったら、すぐ眠るようにしてる。
眠りにくいけど、起きてると辛すぎて。
こんな辛いことして、意味あるのかな……
29人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:R.N | 作成日時:2018年4月14日 16時