俺は男だから２【今日から俺は!!】

第88話 ページ41

Aside









赤坂｢おはよう、A｣


『理子！おはよ』


伊藤｢おはよう｣


『………おはよ』









結局昨日はあれから一度も伊藤と喋らないまま次の日を迎えてしまった。




理子には普通に挨拶返せたけどなんか伊藤の顔は見れなくて。








無駄に意識してしまうのがムカつく。









赤坂｢A｣


『ん？』


赤坂｢今日のお昼ご飯一緒に食べようね｣


『え？あ、うん、良いけど…』


赤坂｢じゃあまた！｣









そう言って理子は自分のクラスに入って行って、伊藤と2人気まずいまま歩く。



顔を背けたまま自分の席に着こうとした俺の腕を伊藤が掴んだ。









『え、』


伊藤｢俺の事、あいつを忘れる為に良いように使ってくれていいから。
それでもいいから俺はAの傍に居たい｣


『…っ、』









ぼそりと呟いた伊藤の手を振り払う。




そのまま佐川の席へ向かった。









『…佐川』


佐川｢あ、Aさん、おはようございます！｣


『あのさ、暫く俺と席変わってくんないかな』


佐川｢え？｣









佐川が伊藤の方をちらりと見て困ったような顔をした。









佐川｢良いっすけど…なんか喧嘩でもしたんすか？｣


『…なんでもない。とにかく変わって』


佐川｢あ、はい｣









席に着いて溜め息を零す。




…なんか、なんもしてないのに疲れた。








しかも、ただでさえこっちはこっちでゴタゴタしてんのに。









椋木｢という事で！今日から1週間は！…放課後の掃除、毎日。三橋いいな？｣


三橋｢はい、分かりました！｣


｢｢｢えぇ！？｣｣｣









HRの連絡中、やけに素直な三橋にクラス全員が目を向けて驚きの声を漏らす。







ねぇーもー、また変な事になってるやん。



これなんか起きるやつやん。


フラグ？フラグってやつ？









佐川｢今まで一度も掃除なんてした事ねぇのに…｣


椋木｢あと、今日から三橋は…！早弁したらグラウンド100周な｣


『いや、それは流石に、』


三橋｢はい！｣


『あ、もう、変なスイッチ入ってるわ』


椋木｢あーなんだろ三橋、俺肩凝ってるわ｣


三橋｢揉ませて頂きます！｣









謎の師弟コントを披露した後、三橋がむっくんをおんぶして教室を出て行った。









『なんか…まともな奴居ないの？』

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