第52話 ページ5
理子side
『……そのままその足で髪切りに行って学ランも買いに行った。理子ん家の道場にも通って、人並みくらいには強くなった。
…あいつを、大事な人を守るにはこうする方法しか思い浮かばなくて』
淡々と話してるけど、片桐さんの話をする時とかはやっぱりどうしても苦しそうで私まで胸が痛くなった。
2人はまさかの告白に唖然としてた。
伊藤「そんな事が…」
三橋「…それさ、強くなるだけじゃ駄目だったん?わざわざ男のふりなんか…」
『女ってだけで舐められるから。人質にだって取られやすくなる。強いだけじゃ…足りない』
その言葉に、私も2人も息を呑んだ。
『…智司ってああ見えて良い奴だからさ、俺を守る為に無抵抗でやられたんだよ。
俺が…守られなくても大丈夫なくらい強ければあんな事にはなんなかった。
俺のせいで…俺なんかの為に、智司は』
少しだけ水分量が多くなった瞳が揺れる。
たまらなくなって思わずAに抱き着いた。
『理子…』
赤坂「違う…本当にAのせいなんかじゃないのに。どうしてAが抱え込むの」
少しの沈黙の後、Aの手が頭に乗った。
『ありがと、理子。でも俺後悔してんだ、やっぱ』
私の腕をすり抜けたAはベンチから立ち上がって少し歩くとゆるりとこっちを振り向いた。
『…だから俺はこの格好もやめないし、もう二度と恋もしない。
…なんか雰囲気重くしてごめんな!こんな話さっさと忘れてくれて大丈夫だから』
そう言うとだるそうに屋上を後にした。
三橋「…無理に決まってんだろ、こんなパンチの効いた話」
伊藤「うん…ちょっと、予想を上回り過ぎてたというか」
2人はそれ以上何も喋らないで黙り込んでしまった。
赤坂「A……」
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香月なる(プロフ) - 美雨さん» いえいえ、ご指摘ありがとうございます!一応見返してるのですが結構間違えてるものですね…。また気付いた事があれば教えて頂けると嬉しいです。早く更新できるように頑張ります! (2020年3月22日 11時) (レス) id: 4194bddbe5 (このIDを非表示/違反報告)
美雨 - またまた続けてのコメントですみません。 物語パート1 〜一気に読んじゃいました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 沢山の直しを言ってしまいすみませんでした...。 (2020年3月22日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
美雨 - また続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 第68話のここの部分 やべやべ、ちょっと色々混乱してデカ目の独り言喋っちゃった。 (2020年3月22日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
美雨 - 続けてのコメントですみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 第66話のここの部分 倉庫の中に明久の奴らに捕まってる今井が見えた。 これ正しくは開久ではないんでしょうか? (2020年3月22日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
美雨 - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 第56話のここの台詞 『伊藤ちゃん顔赤いわよ?』 これ台詞の前の名前抜けてませんか? (2020年3月22日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香月なる | 作成日時:2019年8月7日 22時