ゆるゆる短編集 9【芸人】

▽ ページ19

福島｢話って？｣


『えっいや、ノートちゃんと…』


福島｢ん？｣




きゅるきゅるの目に見詰められて思わず言葉に詰まる。




…私、ほんとにこのままずっと自分の気持ちを誤魔化して生きてくの？

卒業して、会えなくなって、でもきっとこの想いは消えなくて。


だったら、せっかく貫太が用意してくれた機会活用する他ないんじゃないの？




『あの…あのね、敏貴』




口から心臓が飛び出そうなくらい激しく鳴って、ぎゅうっと自分の手を握り締めた。




『いきなりでごめん、なんだけど…私敏貴の事が好きなの…』


福島｢……えっ｣




敏貴が硬直して身体中がカッと熱くなる。


や、やっぱ困ってんじゃん…！貫太の馬鹿！やっぱ言うんじゃなかった！




福島｢あ、あの、えっと、俺もAの事好きなんだけど…｣


『そ、そうだよね！やっぱ無理……ん？』


福島｢え…？｣


『え、い、今なんて言った？』


福島｢俺もAの事が好きなんだ。ずっと前から｣


『へ…？う、嘘じゃん…』


福島｢え、なんで、嘘じゃないよ｣




さっきの貫太の言葉。“アイツはAの事”って。


何？“好きだよ”って言いたかった訳？何それ知らない……。




福島｢A、俺で良ければ付き合って｣


『…良いに決まってんじゃん。てか敏貴じゃないとやだ』


福島｢！……は、かわい…｣


『ん？』


福島｢な、なんでもない！｣




顔を見合わせて同時に吹き出す。


“ちゃんと言えた？”って貫太からのメッセージには最高に浮かれたスタンプを送ってやった。




✄--------------- ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ---------------✄

樹里さんリクエストありがとうございました！


樹里さんの理想通りのお話になっているでしょうか…？



是非またリクエストお待ちしております！

トット 多田*→←ストレッチーズ 福島*

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