Episode 35 ページ35
すげぇ。
目の前で繰り広げられる試合に心の中でそう呟く。
安定の威力を放つ旭のスパイクに変人コンビの速攻。
そして音駒のレベルの高いレシーブ。
初めて止められた変人速攻。
それを受けて翔陽は普通の速攻も覚え始めた。
まだ上手くは出来ないけどそのミスはみんなでカバーして。
最後は結局チームとして鍛えられた音駒のレシーブで負けてしまった訳だけど。
お互いに高め合いながら試合が進んでいってるのが分かってシンプルにわくわくした。
楽しくて羨ましくて。
ノートに書き込む手が止まらなかった。
『…うわっ』
もう1回もう1回！と何度も再試合をせびっていた翔陽が3試合目の後新幹線の時間があるからとコーチに止められているのを横目にノートに視線を落とすと、今までの比じゃない程の書き込みに自分で驚きの声が出た。
何これ長っ、何ページ書いてんだこれ…。
無意識の行動に自分で引いてしまった。
そんなノートを見ながら烏野と、猫又監督たっての希望で僭越ながら音駒にも講評をさせて頂いた。
そして選手一人一人にもアドバイスをしてやって欲しいと言われ、俺なんかが東京の古豪に…と不安になりながらも一人一人に感想混じりのアドバイスをした。
黒尾｢すーっごいノート。見ていい？｣
『あ、どうぞ』
黒尾くんの番。不意にノートを覗き込まれた。
黒尾｢うわ、凄。何をこんなに書く事があんのよ｣
『黒尾くんの1人時間差とかめっちゃ綺麗な速攻とか見てたら手止まんなくてさ。気付いたらこんな長くなってて自分でも軽く引いた』
黒尾｢ほんとだ。めちゃくちゃ細かい事まで書いてある｣
『うん。黒尾くん凄いなーかっこいいなーって思いながら書いてた』
そう言うと黒尾くんがこちらをじっと見詰めてきた。
意図が読めなくて小さく首を傾げる。
黒尾｢え、何そのモーション。だいぶあざとくね？｣
『え？』
黒尾｢うわなんかあのコート上の王子様だってめっちゃ構えてたのにさ、全然イメージと違うんだけど｣
『そう…？』
黒尾｢ねぇ俺の事も名前で呼んでよ｣
『鉄朗くん？』
黒尾｢…いや、呼び捨てで！お願いします！因みにAって呼んでいいですか！｣
『うは！いいですよ、鉄朗』
黒尾｢く…っ！なんか可愛いんですけど！？｣
『え、意味分かんない』
黒尾｢急に辛辣じゃん｣
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香月なる(プロフ) - syuu.さん» ほんとですか！😳ありがとうございます！更新頑張ります💪🏻 (3月31日 11時) (
レス) id: 6f25cb8b24 (このIDを非表示/違反報告)
syuu.(プロフ) - 文章が分かりやすくてとても面白いです！これからも更新楽しみにしてます！ (3月31日 10時) (レス) id: aa189a2955 (このIDを非表示/違反報告)
- - BLフラグ立ててください (3月17日 22時) (レス) id: 547ecb22e4 (このIDを非表示/違反報告)
香月なる(プロフ) - そらと。さん» わわ、ありがとうございます…！憎めない可愛さ、みたいなのがあるキャラにしたいなーと思ってるのでそう言って頂けて嬉しいです🥹やっくんとの絡み自己満で終わってなくて良かった笑こちらこそこれからもこの作品を宜しくお願いします🙇♀️ (3月3日 21時) (レス) id: 6f25cb8b24 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 初コメ失礼します！主人公くんが可愛すぎます...！やっくんとの絡みめっちゃ好きです！これからも頑張って下さい！ (3月3日 14時) (レス) @page36 id: c24869631b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：香月なる | 作成日時：2023年8月27日 0時
