【HQ!!】烏野の王子はマネージャー【男主】

Episode 30 ページ30

『ん………』








手の平が何かに包まれてる感じがしてゆっくりと目を開ける。



目の前にはしっかりと俺の手を握ったまま眠る飛雄が居て小さく微笑んだ。





…飛雄のおかげでぐっすり眠れたな。













影山｢んあ…？｣


『あ、おはよ、飛雄』


影山｢あ…おはようござ、ぅわっ｣














繋がれた手を見て驚く飛雄に今度は声を出して笑う。

慌てて離そうとしたから抵抗してぎゅっと強く握った。














『ありがとう飛雄。やな夢見なかったよ』


影山｢あ、な、なら良かったです｣


『ふふ、うん。さ、今日も頑張るかねー』














布団から起きてまだ寝てる部員達を叩き起していく。













『おら起きろお前らー』


影山｢あ、あの、Aさん｣


『ん？』


影山｢また寝られなくなったらいつでも言って下さい。その…俺が出来る事ならなんでもしますんで｣













真剣な眼差しでそんな事を言われて思わず口元が緩む。














『ふふ、ありがと。頼りになるぅ』


影山｢わ、わわ、Aさ…っ！？｣


『くぅ〜可愛いぜ飛雄っ！好きだっ！』


影山｢なっ、すっ、え…っ！？｣


澤村｢朝から後輩にダル絡みすんなー。お前も早く残りの奴ら起こしてくれ｣














飛雄の頭をわしゃわしゃ撫でながら愛でていたら、気付いたら起きていた大地に注意されたから唇を尖らせてしぶしぶ離れる。




朝ご飯を食べてまた練習が始まる。


音駒との対戦を２日後に控え、選手達もコーチも今まで以上に気合いが入ってきてるように見えた。



そんなみんなを眺めながら眩しさに目を細める。













『…俺も頑張んなきゃ』














そう呟くとぱんぱんと頬を叩いた。

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