【HQ!!】烏野の王子はマネージャー【男主】

Episode 24 ページ24

影山｢今のお前はただの“ちょっとジャンプ力があって素早いだけの下手くそ”だ。大黒柱のエースになんかなれねぇ｣


日向｢！｣


影山｢でも、俺が居ればお前は最強だ！｣


日向｢！？｣














翔陽が飛雄の言葉を受けて走り出し、飛雄がトスを上げる。


そうしてブロックを躱した翔陽が打ったボールは嶋田さんの腕で弾かれて飛んで行った。













影山｢お前はエースじゃないけど！！そのスピードとバネと俺のトスがあればどんなブロックとだって勝負出来る！！
エースが打ち抜いた1点も、お前が躱して決めた1点も、同じ1点だ｣












鬼に金棒、ってこういう事を言うんだろう。


翔陽のずば抜けた運動能力に飛雄のずば抜けた技術力が合わさって。



エースだとか大黒柱だとか囮だとか、そんなのはもう関係無いくらいに。










影山｢それでもお前は今の自分の役割がかっこ悪いと思うのか！！｣


日向｢…………思わない｣


影山｢あ？｣


日向｢思わない！！！｣


影山｢よし！！｣













完全に調子が戻った翔陽に思わず笑みを零す。




…でもね、翔陽。













『……俺は十分、お前の事も羨ましいよ』


清水｢………｣














そんな完全復活の変人コンビと愉快な仲間達の激闘虚しく、同じく完全復活した町内会チーム烏野トリオの活躍もありこの試合は町内会チームが勝利を収めた。







コーチが選手陣に｢とにかくレシーブだ！｣と言ってるのを聞いてノートの存在を思い出す。


みんながストレッチに入ったタイミングを見計らってコーチに声を掛けた。












『…あの、コーチ』


烏養｢ん？おぉ、謎のイケメンマネージャー、どうした｣


『え…なんすかそれ…。そんな大したものじゃないんですけど、良かったらこれ』


烏養｢なんだこれ、“分析ノート”？｣


『練習を見てて俺が個人的に気になった事とかその日のコンディションとか毎日書いてるんです。選手一人一人の癖とかも書いてるんで、良かったらこれ指導に活かして貰えたらなって。
あ…でも、すみません。ちょっと訳あって今日の分は途中までなんですけど…』


烏養｢うお、マジかお前。すげぇな｣


武田｢す、凄いですAくん…！｣


『いや…全然凄くなんて。これはただ俺が…』


武田｢？？｣


『あ…いえ、なんでもないです。失礼します』


烏養｢？？？｣

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