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yt side
時折聞こえる乾いた咳を聞きながら昔のことを思い返していた。
そもそも俺が伊野ちゃんの喘息のことを知ったのもたまたまだった。まだJUMPとしてデビューする前。
レッスン終わり、いつもヘラヘラと仲間たちと談笑する伊野ちゃんの姿が見えず、探しに外に出ると、廊下を少し進んだフリースペースのような所で喘息の発作を起こし肩を上下させながらしゃがみこむ伊野ちゃんがいた。
その時上手く吸入器を吸うことができなかった伊野ちゃんをサポートをしたのがきっかけ。
発作が落ち着き、問いただそうとしたが、年下の子供だと思ってのらりくらりと躱そうとしていた彼に腹立たしさと悲しさと感情がごちゃ混ぜになって泣きながら詰め寄ると
「裕翔に泣かれると困るなあ。」
と困った笑いを浮かべながら喘息を持っていたことを教えてくれた。
それでも、
「たまにこうなるんだよ、でもコントロールできるから気にしないで。誰にも言わないで。」
と全く自らを省みない様子に小さいながらに呆れたのを覚えている。
それから10数年。彼は未だに他のメンバーに隠し続けている。
俺から何度も言おうとしたが頑なに拒否されるので1度理由を聞いたことがある。
「心配かけたくないから。病弱な奴がいたら迷惑でしょ?」
と、発作を起こしたあの時と同じように困った笑いを浮かべながら淡々と話す伊野ちゃんに何も言えなくなってしまった。
そんなことないと言えればよかった。
だけれど彼が抱えてきたものはそんな一言で片付けられるようなことではないだろう。
あの頃の俺はまだ幼くて、そして彼のように器用でもなかった。あの時何か言っていれば違ったのだろうか。
悶々と考えていると彼の肩が大きく上下に震えていることに気づく。
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ocome(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます^^承知いたしました!♡ (2022年5月8日 13時) (レス) @page1 id: 1418944971 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - ライブ中やリハ中に体調悪くなっちゃうけど無理する感じのお話読んでみたいです! (2022年5月8日 0時) (レス) @page1 id: 03057fdb8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ocome | 作成日時:2022年5月7日 20時