⦿ ページ14
─────
次に目が覚めた時にはベッドに寝かされていた。
腕に刺さっている点滴でここが病院だということを察する。
病院のベッドは想像よりも固く、何となく腰が痛い。
しかし心做しか先程よりも体が楽になっているような気がしてムクリと起き上がった。
看護師の方が俺が意識を浮上させたことに気づいたようで、気分はどうか聞かれたが何が何だか分からず曖昧に大丈夫です、と答えるしかできなかった。
どうやら話を聞くとあの後水分を全く取れていないことに気づいたメンバーが念の為病院に送り込んだらしい。
その後俺の様子を見に来た医者に頭痛が起きたきっかけや症状などを聞かれた後、輸液はあと1時間ほどで終わると言い、部屋を後にすると入れ違いで誰かが入ってきた。
「──あれ、大ちゃんいたの？」
「いたのじゃないよ！もう！正直言って気が気じゃなかったんだからね！」
「はは、それはごめん。」
ずんずんと近づいてきて俺の頬に手を触れる。
「まあでも少しは顔色良くなったようで安心した」
「───えぇ？おれそんなすごい顔色してたの？」
「うん、あの時さ、光抑えるために部屋暗くしてたじゃん。伊野ちゃんが気失った後電気つけたら顔色がまっっしろ。支えてた光くんなんてびっくりしすぎてそのまま手離しそうになってたもん。唇も青いしこれ本当にヤバいんじゃないかって。」
「へぇ………」
「みんな心配だから病院行きたい！ってなったけど一応こんな時期だし迷惑かけるのもあれだから俺だけ。それと、薮くんからみっちり叱っておけとのお達しがきてます。」
「うへぇ…………いいよ、もう限界だよ………。」
「そんくらい素直になってくれって話なんだけどね。まあでもいいか。とりあえず今日は心配なので俺ん家に泊まりね。」
「えー………。俺大ちゃん家やなんだけど…………。」
「おい！なんてこと言うんだよ。──ちなみに入院って選択肢もあったみたいだけどどう？」
大ちゃんがにやりと笑った顔。めちゃくちゃ悪趣味だ。
「嘘だろ………ごめんなさい、大ちゃん家に泊まらせていただきます………。」
「承知いたしました。」
そう言ってまたにやりと笑う。いつも通りの掛け合い。優しさなのはわかっているけれど何となくムカついたのでいつか仕返ししてやろう。そう決心したのだった。
─────
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 336人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ocome(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます＾＾承知いたしました！♡ (2022年5月8日 13時) (
レス) @page1 id: 1418944971 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - ライブ中やリハ中に体調悪くなっちゃうけど無理する感じのお話読んでみたいです！ (2022年5月8日 0時) (レス) @page1 id: 03057fdb8d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ocome | 作成日時：2022年5月7日 20時
