1.朝食 ページ1
穏やかな朝が訪れたようだ。
まだ眠りたいと思いつつ、少しだけ目を開くと、朝日と共に朗らかな笑顔が目に入る。
「ご飯、できてるよ」
これが第一声、なのだ。
そこは普通『おはよう』となるべきではないのかと思いつつ、礼を言ってダイニングへ出た。
…一気に眠気が覚めた。
量は多いとは言えないが、彩り良く栄養をよく考えているように思える。
呆然と彼を見た。否、見つめてしまった。
その意図が解ったのだろう、ふくれっ面を浮かべて言う。
「わぁ…『ワタシが作ったって信じられない』みたいな顔してるよ！？ひっどい！」
だって信じられないから…と子供じみた理由はぐっと飲み込んだ。
やっと言葉が出てくる。
「いや…まぁ、美味しそうだな」
眠気は覚めたとはいえ、寝惚けてはいる脳を回転させて単語を絞り出し、言葉にする。
そう言ってやると、その言葉を待ってましたと言わんばかりに笑顔になる。
簡単にまとめると、『朝が忙しいエメトセルクの為に栄養と食べやすさと美味しさを重視した朝食』らしい。
そんな欲張りセットを見事に作れているのは流石局長という処か。
その忙しい時間を有意義に過ごす為に作ってくれた朝食を摂る前に。
「ヒュトロダエウス」
キッチンに向かう足を止め、惚けた顔で振り向く彼の名を呼ぶ。
「おはよう、忘れているぞ」
意地悪な笑みを浮かべたつもりだった。
「あ…おはよう！」
しかし、彼は少し照れて笑い、再度キッチンへ向かった。
もしかすると自分は今、微笑んでいたのかもしれない。
だとすれば相当幸せな朝だと、出来立てトーストをかじりながらエメトセルクは感じていた。
*********
エメヒュの同棲っぽい話です。楽しかったです。()
続く
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チビチビ・むさし(プロフ) - 初めまして！読ませていただきました！二人の同棲生活（・∀・）ﾆﾔﾆﾔしながら読みました楽しかったです ところでお題よろしいでしょうか？ 学園生活(ヒュは先生出エメは転校生)とかどうでしょうか？地雷ありましたら結構ですので！ (6月19日 23時) (
レス) id: a90e2ba83e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なも。/まったりDFFOOプレイ中 | 作成日時：2022年5月1日 21時
