【ONEPIECE】発熱【サボ】 (ページ28)

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「ご飯っていつもどうしてるの？君も来たばっかだとは思うけど」

「えっと…大人、が…」

「ご飯担当の大人は毎回違う？」

「はい…」

ふむ、と呟いて、この先の面倒を考える。ご飯の担当者は毎回違う、つまりそれは、子供達のご飯を作る専門の大人は居ない事を指す。

作る専門の大人が居ないということは、世話をする人間がご飯も作っていることになる。つまりつまり、今日からは私が全て作らなくてはならないのだ。

料理は嫌いじゃない、むしろ好きだ。しかしこの数の子供となってくると、話は変わる。どう考えても私だけじゃ無理だ。

「ちなみに聞くけど、ご飯担当の大人は1回何人くらい？」

「ご、5人？」

「あちゃ」

大の大人5人で飯を回す。それを今度は私1人。無理だと直感した。

息を吸って、吐く。一か八か、私は大きな声を出した。

「皆さん、私の話を聞いて欲しい」

一斉にこちらを振り向く子供達。案内してくれた僕も、びっくりして私を見ている。

注目が集まったところで、私はもう一度大きな声で話し始めた。

「今日から少しの間、君達の面倒を見るAです。よろしく。それでもって早速だけど、お願いしたい。これからの生活を支える私の、手助けをしてくれないかな」

「……だれ？」

「だからAだと言ってるでしょう。正直、君達を甘やかしたいのは山々だけど、私だけでは飯も作れない、洗濯も、片付けも。何せ力不足なんだ。そこで、頼り甲斐のある君たちには、そのサポートをして欲しい」

少し強そうな口調で話してみる。ここで舐められたら困るから。

子供は大人より、ずっと人の立場を見ている。

「ちなみに、サポートしてくれなかったら、今日から飯抜きです」

一言付け加えると、途端に「えぇー」と非難の声が上がった。それを見てふふんと鼻を鳴らす。

「嫌だったら手伝って。今から一緒に夕食を作ろう」

最後にそう言えば、子供達は「はーい」と素直に応えた。

そんな状況に、案内してくれた子が、後ずさった。そりゃそうだ。私一人でもビクビクしてるのに、こんな人数が一斉に私の方を見て、その横にいるのだから。

けれど私は、その子を見て言った。

「逃げちゃダメだよ。君は私の助手」

「はっ、はひっ」