【ONEPIECE】発熱【サボ】 (ページ27)

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ギャーギャーと騒ぐ声。

泣いている子もいれば笑っている子、喧嘩し合う子達もいる。

「(冷静に考えて、地獄絵図…)」

子供に案内されて着いたのは、かなり大きな部屋だった。
年齢はやっと歩けるくらいになった子から、もう少しで思春期に入りそうな子。

ほとんどの子が元気そうで、この先の苦労を考えると背筋がぞっとする。

ふと、案内してくれた子の方を見た。俯いたまま、突っ立っている。

てっきり人見知りだから喋らないのかと思っていたが、この部屋に着いても動く気配が無い。

思い切って、声をかけてみた。

「あの」

「はひっ」

肩が飛び跳ねた。いくらなんでも驚きすぎだ。

「君、案内ありがとう」

「い、え…」

「…遊んできていいよ」

「あ…」

また俯いてしまった子供。どうやら訳ありのようだ。

私はひとまず、屈んでその子の顔を覗き込み、目をじっと見る。3秒もしたら、パッと目を逸らされた。

そして今度は「ごめんなさい、ごめんなさい」と謝り始める子供。

「別に怒ってないのに」

「違っ、あっ、えっと」

「君は遊んでる子達と同じところから来たの？」

「…違い、ます……僕、だけ、皆より後に来た、から…」

なるほど、と思った。道理で髪の色や顔の造形がこの部屋の子達とは違う訳だ。何より、まだ馴染めていない事を見れば、友達でもないのだろう。

「じゃあ私達、まだ馴染めてないのがお揃いだね」

「えっ…」

「私も今日初めてここに来た。よろしく」

「…」

手を差し出せば、怖がった様子で私の手を見ていた。そして私の顔と交互に見つめて、10秒ほどしてからようやく、握手をしてくれた。