【ONEPIECE】発熱【サボ】 (ページ15)

今日:1 hit、昨日:11 hit、合計:38,360 hit

15 ページ15

・

「(やばい…私、優秀過ぎるかもしれない)」

総長が任務に赴いてから今日で3日目。

なんで勝手に自画自賛しているのかと言うと、総長はあと2日は帰ってこないと思われているのに、今日にしてノルマを達成してしまったからだ。

大きく伸びをして、資料の山を見る。思わずにやけてしまうほど、仕事が片付いてスッキリした。

今日はこの後どうしようかと考えながら総長の部屋を出ると、誰かの声が耳に入る。

「おいどうする…肝心の潜入する役が怪我だなんて聞いてないぞ」

「そうは言われても、足が折れてるんだ。無理があるだろう」

「じゃあお前が女装してでも…」

なんだか気になる会話の内容。

「あのー」

「？」

「手が空いてるんで、手伝いましょうか？」

・

「(なるほど、女装ってそういう事ね)」

あの後、話を聞けば、今日から2、3日かかる任務で、女が1人必要だったようだ。

と言うのも、圧政を行う小さな国の王を暗殺して欲しいとの頼みが革命軍に届いたそうで。国民から金を搾り取って、自分は贅沢三昧という身勝手な王様を、後を濁さず殺して欲しいとの事。

考えられた作戦が、革命軍の女性が、王の遊び相手として忍び込み、そこで命を頂いてしまうというものだったらしい。

しかし、肝心の遊び相手役がその直前の任務で足を怪我してしまい、とてもじゃないが出られない、どうにか代わりを探さなくては、といったところで私が声をかけたようだった。

我ながらナイスタイミングだと思う。

私はまだ革命軍に所属してから日が浅い。運良く総長やコアラさんとは仲良くなれたが、まだ私の事を信用してもらえるには判断材料が足りないのだ。

これを機に、出世へと1歩近づきたいところだ。

幸い、潜入捜査なら前にやったことがあるし、今回も似たような任務。絶対に成功させたい。

「Aさん！今回の服の採寸をやるから来てください！」

「はい、今行きます」

今はその目的地に向かう最中、船の中だ。波に揺られながら、私は、今回の仕事仲間の元へと駆け寄った。