【ONEPIECE】発熱【サボ】 (ページ37)

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──────────メラメラと燃える炎。

「(…ちょっと暴れすぎでは？)」

今日は、私が総長とコアラさんに同行する任務としては、記念すべき第一回目の日だった。

敵は、武器の密輸をしていた山賊。如何せん数が多く、1度で全てを叩くには総長レベルの人間がいた方が都合がいいとのことで、この任務を担当したらしい。

私も勿論戦闘員の中には含まれていて、総長が敵を蹴散らすその傍らで、逃げようとする山賊達を銃で撃っていた。

しかし、周りをよく見れば、「絶対に私、要らなかった」というレベルに総長1人で解決されてしまっている。私だけじゃない、味方全員置いていって1人で暴れている。

「サボくん、行っちゃったね…」

「いつもこんな感じなんですか？」

「まぁ…大体こんな感じかも」

「なるほど」

コアラさんと合流し、そんな雑談を始める。私より付き合いは長いだろうし、任務のあれやこれやを教えてくれるコアラさんはありがたい。

「にしても、本当にお強いんですね、コアラさんも総長も。いや、絶対弱くないだろうとは思っていましたけど」

「Aにも教えようか？色々と！」

「あはは、お手柔らかにお願いします」

そんなこんなで話をして数分後。総長はもう敵のアジトから出てきた。大した怪我もなく、だ。

ぶっちゃけ、化け物じみているとは思う。とんでもないところに来てしまった感も強い。それと、少し絶望を覚えた。私、革命軍にいたら、総長みたいな強い敵に潰されて早死にしそうだ。

「(いやほんとに、冗談抜きで、すぐ死ぬんじゃないかな。むしろ今まで生きてこれたことの方が凄いんじゃ…)」

「A、眉間にしわが寄ってるぞ」

総長に、人差し指で眉と眉の間をトン、とつつかれた。心配そうに顔をのぞき込まれる。

「総長」

「なんだ？」

「…書類仕事は任せてくださいね」

「何の話だよ」

呆れたような顔で、総長は笑った。