【ONEPIECE】発熱【サボ】 (ページ30)

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食事が終わってからも、きちんと片付けをさせた。

机を拭いたり、食器、鍋を洗ったり、最初から最後まで。

もちろん私達もやった。誰かが不公平だと感じないように。

私のやってる事は、お世話ではなく教育に近いものだと、今更ながらに思う。

しかし、今の時代、食いっぱぐれる人なんてざらにいる。そんな中で必要なのはやはり、冗談抜きで生活力だ。

生活力さえあれば、ある程度雇ってくれる人がいる。そりゃ、元々戦闘技術があるのが1番良いけれど、そんな人は極わずか。

自分こそ国の兵士として働いたが、今になってみれば給仕として金持ちに雇ってもらうのも手だったかもしれない。

そんな事を考えていたら、ふと、自分の貧しい時代を思い出した。

「(内紛に巻き込まれて…食料も水もなくて…友達が隣で死んだ)」

隣で冷たくなる指先。

それまでは比較的豊かな生活をしていたから、その時やっと実感したんだ。

このままじゃダメだと。

内紛が終わり、食べるものを確保する為に金を稼ぐことに専念した。

そこで1番給料が良かったのが国の兵士で。

今思えば本当に、あの国は酷かったんだなあ、と。

その後も、また王が代わって、人身/売買なんて話をうっかり聞いてしまって、何とかしたくて、どうにかしたくて。

運が良かったのか、革命軍に密告出来て、そのついでに入れてもらえて。

なんて恵まれているのだろう。

「Aさ、ん…？」

「…ごめん、明かりで起こしちゃったかも。今消すよ」

変に過去を思い出してしまうから、子供の世話と聞いて最初は嫌がってしまった。でもまぁ、ここの子達の事は好きかもしれない。