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開いた扉から、光が差し込む。
その光は、私たちを包み込むように、優しく、だけど、眩しく、輝いていた。
「これが、過去の世界の景色……」
たくさんのビルと、たくさんの人と、走る車に、走るバス。
道路に沿って、木々が立ち並ぶ。
そして、綺麗な青空。
「人が、歩いてる」
「忙しそうだね」
もしかしたら、私たちの、個性の世界での普通と、今いる世界の普通を、一緒にしてはいけないのかもしれない。
でも、みんなが普通の格好をして、普通に暮らしている。
「個性を持っていない……」
「ああ」
「ほんとうに、こんな世界があったんだ…」
私たちは、過去の世界の景色を見た。
まるで、絵本で見るような、初めて見る世界だった。
「どうして、個性が発現したんだろう」
「……」
こんな世界が続いていたら、今頃どうなっていたのだろう。
「この景色を、一緒に見る人が、轟くんで良かった」
「俺も、時冷がいてくれて、良かった」
これから私たちは
未来へ繋がないといけない
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作者名：つばくらめ | 作成日時：2019年5月27日 21時
