その音で殺して

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マナは高校からの友達で、趣味とか洋服の好みとかそーゆーの全部私と正反対なのに何故か仲良くなった友達。

女らしいマナは会社の受付嬢だ。
私は昔から通ってた古着屋の店員。

ラグランTシャツの自分と可愛いモコモコの部屋着を着るマナ。
こんな私達だけどルームシェアするほど仲がいい。
私の趣味のライブ通いの話を何故か楽しそうに聴くのは昔から変わらない。


｢ビビってきたんでしょーそのーなんだっけ！名前！忘れた！あは｣
｢ひかる。このやり取り何回目｣
｢ごめん、ごめん。Aがずーっと通ってたバンド捨ててひかるはAの心を奪ったんだもんねぇ｣

｢捨てて…って、もう｣



あの日、ソファに項垂れる私をマナは凄く心配そうにしていたけれど
次の日興奮気味にひかるのことを話す私を見て笑っていた。

｢私も一回見に行ってみようかな、そのひかるって人を｣

｢え？｣

｢だって気になるもん普通に｣
｢マナあーゆー空間苦手じゃん｣
｢Aが一緒なら大丈夫じゃん？｣

ヘラっと笑ってマナは自室である隣の部屋におやすみ〜と手を振って入っていった。


私はビールを一口呑んで携帯を開いた。
更新通知。
彼らのブログ。

順番で更新する仕組みのそれは私の楽しみ。


今日はひかるの番だ。


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