マリンスノー ( 黄 ) (ページ6)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:10,363 hit

◎ ページ6

.

.

オープンしてから半年。4年生が卒業してスタッフが足りなくなったからアルバイトを募集していた。

そこで新しいホールスタッフとして入ってきた人のうちの1人がマルちゃんだった。

あんまり人見知りしなくて楽しいことが大好きな私と、明るい性格で誰かを楽しませるのが得意なマルちゃんが仲良くなるのに時間はかからなかった。

自然な流れで恋に落ちて、いつのまにか付き合っていた。バイト仲間には内緒の恋。

誰にでも優しいマルちゃんだから、他の女の子にも優しくしてるのを見てヤキモチやかなかったわけじゃないし、

皆と仲良くしたい私だから、他の男の人がいる遊びに出かける私をマルちゃんが寛大な心で全て許してくれてたわけでもないと思う。

不器用で、意地っ張りで、かっこつけしいな私たちはやっぱり自然な流れで友達に戻った。

もっと頼ってくれてよかったのに、なんて言葉を残して友達に戻られてもどうしていいのかわかんなかったけど。

でも、今もマルちゃんは友達のまんま。

誰にも内緒で、そっと縮まって遠ざかった距離に寂しさをまだ、感じている。

.

.