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サンジ「バカァ!嵌められたんだよ!ビビちゃんのお父様がそんなことなさるか!!」
サンジがルフィを何度も蹴る。
ビビの父親はよく知らないが、自分の父親がやっていたことならビビは今ここにはいないだろう。
ビビ「もちろん、
ゾロ「宮殿の中にまで手が回ってたのか」
話しながら歩いていると砂に道ができているところまで来た。
サンジ「なんだいこの道は。ビビちゃん」
ビビ「ここはサンドラ川から町へと水を引き込むための運河があった場所よ」
運河といわれた場所には水の一滴もなかった。
とても運河があったとは思えない。
ビビ「この運河も何者かの手で破壊された。運河まで失って、緑の町は水を確保できなくなったわ。人々が祈るように待ち続けても雨は一向に降らない」
チョッパーが小石を井戸に投げ入れる。
水が少しでもあるのなら水音がするはず。
しかし聞こえてきたのは乾いた音だけだった。
ビビ「ダンスパウダーの一件以来国王への不信感は日増しに募るばかり。そしてついに戦いは始まってしまった。疲れ切った人々は争いを逃れ水を求め他のオアシスへと去り、町は打ち捨てられた。
そして、緑の町は枯れたわ」
ビビは立ち止まってしまった。
風が吹く。
その風は人の声のようなものを運んでくる。
ナミ「なに、人の声…?」
チョッパー「反乱軍か?」
ウソップ「まさか、バロックワークスの追っ手か」
その不気味な風はやはり人の声に聞こえた。
どうしても不安にさせられる音だ。
エース「いや、ただの風だ」
ルフィ「人の声だろ?あれ」
ウソップ「四方から聞こえてくるぜ。どうするよ、なァ」
『危険はない。町を渡る風が廃墟の建物に反響してるんだ』
ビビ「町が…エルマルの町が泣いているようだ」
ビビが町を見渡し、悲しげに呟く。
人の声に聞こえるその風はエルマルそのものなのだろうか。
そう思える程に何故か、悲しく聞こえた。
その風は止むことなく、竜巻になって私達を襲った。
竜巻が砂を巻き上げたことによって砂の中にあった白骨死体が露わになる。
ビビがその頭蓋骨に触れた。
ビビ「父が…この国の人々が何をしたというの…!」

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作者名:カラー | 作成日時:2021年9月9日 0時