そのお下げちょんぎったる。【橋田悠】 (ページ9)

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八枚ページ9

Aside

最終コンクール...

うちは基本的、油彩画科の方におるけど
コンクールとなったら別。

鮎川「油彩画科は楽しい？」

A「おー、久しぃなぁユカ〜」

鮎川「話きけよ」

A「んー、まぁまぁや」

すると先生が入ってきて
早速課題を渡された。

課題は…

鮎川「は？"自由"？！」

よりによって最後のコンクールで"自由"とか

意地悪やなぁ
(※自由とは自分で好きな用に描いていいという事であって、囚われないとかそういう意味ではありません。ややこしくてすいません。)

そして皆準備を始めた。

そして早速みーんな険しい顔

"自由"って伸び伸びしてて案外簡単そうに見えるけど、

無限の可能性の中から
「自分はこれを描きたい」
というものを見つけて描き始めるまえの

構図、計画、そして覚悟がないと無理。

.

･

・

そしてコンクールの結果。

A「ユカはどうやった？」

鮎川「俺はダメだったけど、Aは？」

A「うち？…うちは1位やったけど、あんまなりたくなかったな。」

だってほら、あのジンクスあるやん

鮎川「まじであれ信じてんの？」

A「いやぁ、そういうのあんま信じん方やけど、出来るだけそうゆうの避けたいやん？」

予備校でその年の最終コンクールに1位を取るとその年は受からないというジンクスがあるらしい。

A「しゃぁ、うち油彩画科の方見に行くわ」

鮎川「ねぇ、A」

A「何？」

鮎川「…いつ戻ってくるんだ？」

多分私は

A「……ここじゃなくても日本画は描ける」

ここじゃぁ、満足出来ないんだ。