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「ほう…キミがあの氷帝の…」
『はい、よろしくお願いします』
メンバーの皆さんが揃ったところで軽く頭を下げる
皆さん優しそうで助かる
とりあえず仕事しよう
ーーーー
まずは部室の掃除から
正直、汚い
木手くんのロッカー以外
扉の閉められたロッカーからはジャージの裾が挟まれていたり
あとは長椅子には何本かもたれかかったラケット
乱雑に畳まれたユニフォーム
どれだけ氷帝がマシだったのか分かる
何本か飲みかけのペットボトルも置かれてる
空のペットボトルならまだしも…
『やるかー』
ロッカーを開けて中を見る訳にも行かないし
少しだけ開けてジャージをすっと押し込む
ラケットはまとめて
適当に置かれた予備のガットやグリップをまとめてカゴに入れ棚にしまう
ユニフォームを畳直せして
大量のペットボトルはボトルを入れるカゴに入れて捨てに行く
次にボトルに水を入れてアクエリアスを薄める
コートに持っていけば大量に転がるボール
『…』
まぁ…うん…めんどくさいけど凛さんのためだと思おう
無心になってボールを拾っていると…
「危ない！」
何が起きてるか分からないけど多分私に言われてる
それだけは分かる
何も考えずぎゅっと目をつぶっても何も起きない
凛「大丈夫か？」
目を開いて横を見れば脚と、視界の大半をしめるテニスコート
『えと…』
顔を上げれば整った凛さんのお顔
凛「あぁ…
な？と言わんばかりに私の顔を見る
『あ、ありがとうございます』
かっこよ
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作者名：ゆきの | 作成日時：2020年5月17日 9時
