どうでもいい 9 ページ10
.不死川side
あいつに、この女を頼んだと言われたから胡蝶邸に連れて行ってやった。
俺は、
噂だけであいつを信じず、汚い言葉を浴びせたことを悔やんだ。
あいつは、なんもやってなかった。
それが今この状況で分かった。
俺が胡蝶邸から、急いで戻ってきたとき、聞いたことないあいつの怒鳴り声が鴉を散らした。
"『ねぇ、私は姉さんのために柱になって、頑張って頑張ってここまできたのに、なんでなんも知らない奴らにあーだこーだ言われなきゃいけないの?』"
"『私は、いつまで、我慢すればいいの?!!!!』"
あいつの顔は今にも泣きそうな顔をしていた。
何回も何回も鬼を切り刻む姿に俺は見ていられなかった。
「もう、やめろ、お前」
そう言って手首を掴むと、あいつの手首は折れそうなぐらい細かった。
振り向いたあいつは、真っ赤な目で俺を睨み離せと言わんばかりの気配だった。
パッと手を離し、
不「てめェ、そいつもう死んでんだろ、」
俺がそう止めると、
『そんなこと、…知ってますけど。』
とドスのきいた声で俺を見向きもせず答えた。
知ってて、痛めつけていたのか。
『私の事はどうでもいいので、早く任務終わらせましょう?』
あいつはそう答えた。
あいつはよくどうでもいいという言葉を使う。
それは、本当はどうでもよくないのに、自分に暗示をかけどうでもいいんだと思ってる。
哀れだと思った。俺たちがそうしたのだと。
不「…………………………言われなくてもわがってるわァ、」
俺は、
すまなかったと言いたかった。
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みょん - 状況が分かりやすくて、細かく書いてあって読みやすいです! (2021年8月30日 23時) (レス) id: 92803f2ac3 (このIDを非表示/違反報告)
みょん - 控えめに言って神 最高です! (2021年8月30日 23時) (レス) id: 92803f2ac3 (このIDを非表示/違反報告)
やすな(プロフ) - マッシュッシュさん» 同感です、、、、、!ほんっとうに感動しました (2021年2月21日 8時) (レス) id: 32dc323374 (このIDを非表示/違反報告)
小説終わらない - 私も個人的に小説を書いています!やっぱり凄いです!なんか読めば読むほどいい話です! (2020年12月9日 20時) (レス) id: db2eb7a25e (このIDを非表示/違反報告)
superman(プロフ) - ササミさん» ラスト考えるのむずかったです(T_T) (2020年10月9日 22時) (レス) id: 56ca2f5f9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:superman | 作成日時:2019年10月13日 19時