どうでもいい39 ページ48
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鬼は私の目の前で、こっちにこい、と手招きをする。
周りの人は、この鬼に気付いていない。
おにが、そう仕向けている。
一歩ずつ、一歩ずつその鬼に近づいた。
鬼「お前、ついてないなぁ。」
空のような瞳をした、鬼は私をそう嘲笑った。
知っている。わたしは何故、おにが嘲笑っているのか。
でも、認めたくない。
私は、まだ、
『なんのことだ。』
鬼「私に嘘をついても駄目だぞ?お前だって、
もうすぐ死ぬじゃん。」
自分でも、顔が歪んでいくのがわかった。
あの日、姉さんが私に言った言葉は、
「あなた、もうすぐ死ぬのよ、?」
だった。
あの日、姉さんは多分医者から聞いたんだと思う。自分の命が残りわずかで、少ししか生きれないということを。
だから、急に、鬼殺隊には入るな、と言った。
鬼殺隊に入ることで、私の命はどんどん無くなっていくのだ。
体、=命に負担をかけるのだ。どんどんと削られる。
私の姉さんはそれを知っていて、止めた。
でも私はなにも知らずに鬼殺隊に入ってしまった。
姉さんが息を引き取る寸前、姉さんは私に、
「鬼の存在を知らず、
平和に暮らして欲しかった」
と消えそうな声でいった。
全部、全部、辻褄が合う。
以前から、よく、体が動かなくなったり、起き上がれなくなったりしたことがある。
そして、今、この状態である。
全部、全部、辻褄があってしまう。
だから、わたしは、死ぬことに恐怖を覚え、
生きたいと思った。
生きていたいと思ってしまった。
『私は、死なない。死ねない。こんなところで、っ、』
言葉を発するたび、心臓が刺されるかのような痛みに襲われる。
鬼「人間は脆いのぉ、惨めじゃのぉ、」
鬼が私の頭の上で、嘲笑する。
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みょん - 状況が分かりやすくて、細かく書いてあって読みやすいです! (2021年8月30日 23時) (レス) id: 92803f2ac3 (このIDを非表示/違反報告)
みょん - 控えめに言って神 最高です! (2021年8月30日 23時) (レス) id: 92803f2ac3 (このIDを非表示/違反報告)
やすな(プロフ) - マッシュッシュさん» 同感です、、、、、!ほんっとうに感動しました (2021年2月21日 8時) (レス) id: 32dc323374 (このIDを非表示/違反報告)
小説終わらない - 私も個人的に小説を書いています!やっぱり凄いです!なんか読めば読むほどいい話です! (2020年12月9日 20時) (レス) id: db2eb7a25e (このIDを非表示/違反報告)
superman(プロフ) - ササミさん» ラスト考えるのむずかったです(T_T) (2020年10月9日 22時) (レス) id: 56ca2f5f9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:superman | 作成日時:2019年10月13日 19時