オキナグサ (ページ7)

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沈黙が流れる

目を見ていえなかった。やっぱり弱いな私

なんて呑気に思っていた時、背中に衝撃が走った

『いっっ......た』

視界いっぱいに風斗の顔が映る。

「もっかい言うてみ」

床に押さえつけられた手首が痛む

心做しか私の手首を抑える風斗の手か震えている気がした

「なあ」

必死に目の終点を合わし、恐る恐る風斗の目を見た。

光のない真っ黒な瞳に吸い込まれそうで。目に涙が溜まる

『別れたい』

「本気で言ってる？それ」

『う、ん』

無言で唇を噛み締める風斗。

『ちゃんと、ちゃんと話したいから、座ろう』

感情的な風斗のことだからこうなるのは分かっていた。
でも、大事な事だから冷静に話したいの

私の身体を優しくおこしてくれる彼。
珍しい。私が真剣なことが伝わったのだろうか

「......なんで」

私の思いを全部言う。そう意気込んで口を開いた

『怖いの。風斗が』

「おれが、？」

『うん、。
　いつしか風斗の逆鱗に触れないようにって怯えて過ごすようなってた』

『好きとか、楽しいって感情が、なくなってた』

何も言わず俯いている風斗を不思議に思っていると
微かに鼻をすする音が耳に入った。

『かざと、？』

「...なんで？なんで、俺、わからん、」

軽くパニック状態の風斗を見て、フラッシュバックする。

あぁ、やっぱり私だ

『ごめん。急にこんなこと言って、。一旦落ち着いて...』

近づいて背中をさすろうとすると、勢い良くその腕を握られた

「俺のどこがあかんかった？どこが間違ってた？俺治すから、なあ、」

涙で顔を濡らした風斗の顔。
過去の私を見ているようで辛くなった

『.........浮気』

「え、、？」

『風斗、浮気してるでしょ。』

明らかに戸惑う彼

『結構前から知ってたよ。私』

「いや、ちがくて、」

『浮気されただけならまだ許せたの。
　でも風斗は、自分がされたら嫌なのにしたでしょ、？
　恋愛において自分はいいけどなんてないよ...』

私の腕を掴む力がどんどん緩くなっていく

『私のこと本当に好き...？』

「そんなっ、あたりまえやんか」

『じゃあ合わないと思う。私たち』

「なんで、」

『私の好きと風斗の好きは違う』

「違くないよ......俺、ちゃんと好きやで、？Aのこと」

『わかってる。わかってるし、嬉しいけど、
　その好きが私にだけじゃないなら、いらない』

『っ..........?!』

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