審神者は鬼を切れるでしょうか【刀剣乱舞×鬼滅の刃】 (ページ7)

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長谷部の右手から抜け出した爪は引き寄せられるように胴体に付属しているらしい手にピタリと戻り、再び首と胴体が1つになる

「速い、速い！
鬼斬り共を3人喰った俺でも見えなかったぞ！」

鬼斬って何、鬼って何、喰ったのか、と口に出そうとするより早くソレは手首を異様な角度で曲げ手を突き出す

「フン」

キンキンキン、と3つの音が弾ける

「爪を飛ばしたのか
汚らわしい。そんな物で我が主を狙われたと思うと反吐が出る」

咄嗟に私に向かって飛ばされた爪を長谷部が弾いたのだと理解する

「ッ、防御陣展開！」

長谷部から補給されたなけなしの霊力を使い、自身と長谷部をギリギリ包める程の小範囲に防御陣を展開する

「…なんだこれは
見たことがないな
そこの死にかけの女、人か？それにその俺の首を取れぬ鉄の棒を振るう男
貴様確実に人の気配ではないな」

「お前のような物に名乗る時間があれば主の手当に費やそう。一刻も早くお前を俺と主の視界から消し去りたいのだがな」

「大丈夫？長谷部」

「余裕です。首を取っても死なぬと分かった以上、息の根を止める方法は掴めませんが」

「…どーすっかね」

「"無力化"させれば良いでしょう
他ならぬ俺の前で主の命を狙った
死ぬより酷くしてやればいい」

「キキ！」

長谷部が低く腰を構える
と同時にソレが血を蹴る

「血気術」

「ｯｯ」

血気術
確かに聞き取れた
防御陣の維持の為ふせていた顔を上げる
意識を失う間際に聞いた言葉

「長谷部！殺しちゃだめ！」

「御意に」

最初とは比にならない量のおぞましい爪が弧を描き、こちらに向かってくる
途中、謎の紅い液体に包まれ爪が肥大化し、人の腕ほどになったそれが明確な殺意を持って翔んで来る

「ふッ」

が、爪は防御陣に阻まれ勢いを無くし、長谷部の髪に触れるよりも速く放たれた覇気によって力を完全に無くす
直後、鋭く息を吐いた長谷部が閃光を放ち、驚異的なスピードでソレの背後に回る

「散れ」

六度、両の手足、胴、首
それらが鮮やかな飛沫を散らしながらバラバラになっていく

「…は？」

ソレの斬られた部分が、放たれた爪と同時に
ドテドテ、ゴロゴロと双方賑やかな音を奏で重力に引かれる

首が胴と繋がるよりも速く、長谷部は本体で胴とその他諸々の手やら足やらを地面と繋げる
こう…グサ、とだ
ぎっしりパテの詰まったハンバーガーを上からナイフで1突き
とまあ、そんな感じで