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「確か静形が煉獄と対峙していたそうだが
その時は静形が圧倒だった筈
その程度なら鬼の本拠地に俺たちを一挙に送り込めば即解決なんじゃないか」
「それも思ったんだけど、秋田」
「はい。僕達刀剣には鬼の判別が出来ないんです
実際に鬼と対峙したのは僕達短刀と長谷部さんだけですが、現に"実際に目で見て"確認しないと人間となんら見分けがつかないので」
「それが鬼殺隊の剣士にあって私達に無い物の一つね
もうこれはどうしようもない」

単純に考えて産屋敷家の断絶が鬼殺隊の断絶、そしてそれが人間の存続に直結する
産屋敷家陥落で1発ゲームオーバー
どう考えたって無理ゲー以外の何物でもない
加えて私達も鬼を判別出来ない上に隙を突かれて一気に襲われでもすれば大きな危険も伴う
つまり私達が鬼殺隊と手を取るのは必然になったとも言える

「鬼のことは鬼の専門家に任せて、私達は遡行軍に集中するって事になるかな」
「遡行軍か…」

全振りと1人が大きく溜息をつく
こっちは鬼と新たな世界という敵に対応するだけで精一杯の所を、更にややこしくして来るのだから
まあ出てきたらその時はその時、倒しやすい敵で言えば鬼よりもだろうが

「こんなとこね
それ以上は考えたって仕方がない
後は今後なんだけど、取り敢えず鬼殺隊の管轄内で安置を取りつつ遡行軍に対応していく形にしようと思う
兎に角産屋敷家の信頼を勝ち取って死ぬまで養ってもらって、頼まれれば鬼の方にも手を出そう
それで利害は一致していると思うし、次の産屋敷耀哉と話す機会にこちから提案する事
他は」

その場の全振りが頷く

「では終わり!お開き!」

​───

誰もいない一室に布団を敷いて、1人敷布団と毛布に挟まれて天井を見上げる
そうしてふと、物思いにふける
果たしてこの世界で、私達は生き残れるのだろうか
鬼、遡行軍、人間、審神者。耳にタコができる程聞いた
本丸にいた時とは何もかもが違う、全てが未知の世界
明日、何が起こるか分からない
危険かもしれないけれど、きっと楽しいかもしれない
期待と、不安とが入り交じって疲れ過ぎた
不安、不安、それは私にでは無く、彼らにとって
もしも、彼らが鬼になってしまったら
もしも、倒すべき敵になってしまったなら
その時、自分は彼らに刀を振れるだろうか?と
この世界で、考えても仕方の無い事から逃げてきた
そうでもしないと、苦しすぎる
それでも、"もしも"に毎晩脅かされる
でもきっと、

「……主」

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設定タグ:刀剣乱舞 , 鬼滅の刃 , クロスオーバー   
作品ジャンル:ファンタジー
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雪桜 - 鬼滅の刃と刀剣乱舞のクロスオーバーの話は好きなので続き待ってます! (2020年11月29日 20時) (レス) id: 22c6e8b5c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちんたに | 作者ホームページ:p://  
作成日時:2020年11月16日 20時

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