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兆し ページ31
「那田蜘蛛山が、燃えた」
薄く開いた唇から、そう一言零れさせた
そうして、はっと幽かに叫んだ
「─ぁあ、あまね、あまね」
「はい」
虚空を見つめたまま見開かれた瞳は、大きく揺らいでいる
「燃えてしまったのだよ、山が
子供達を向かわせていた、那田蜘蛛山だよ」
「そのような報告は、あがっていらしたでしょうか」
掛布団を握っていた手が、緩やかに強さを増して皺を深くしていく
「何かだ、何かが降りて来てしまった」
「……我々に害をなすものでしょうか」
「違う、分からないよ
強大でいてしかし……」
言い様のない焦燥感に駆られ、妻の静止する声に耳を貸さず布団から這い出でる
迫り来る足跡が、もうすぐ後ろまで来ているような
「……変えてしまったのか、無惨
神ではない、決してだ、あってはならない
君たちは…何を降ろしてしまったんだ」
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雪桜 - 鬼滅の刃と刀剣乱舞のクロスオーバーの話は好きなので続き待ってます! (2020年11月29日 20時) (レス) id: 22c6e8b5c8 (このIDを非表示/違反報告)
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