審神者は鬼を切れるでしょうか【刀剣乱舞×鬼滅の刃】 (ページ22)

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「表二人裏一人、捕獲完了だ
裏一は任意同行だそうだぞ」

「ほう？静形、主直々に任された任務で任意同行などと
仕留め損なったか」

「まあ、奴も修行期間後の熟練度が低い上本体の大きさ故戦いにくいんだろう」

「ふん
言い訳になどならんだろう」

「ところでへし切」

「ああ骨喰の」

「これは主に伝えるべき事だな」

「勿論だ」

「この世界の敵は鬼だけではなかった、とな」

ーー
ー

「あきた、このきづつどうしますか？」

「中の人間を出しておきましょう
下手に暴れられると厄介ですし」

蓋を開け、中を覗こうとした途端

「「ッ」」

二振りが一斉に弾ける
その拍子に中にいた禰豆子が地面に放り出されるのと同時

「…うー…」

箱中にいたのが鬼だった、という事実にではなく
二振りは本能的に警戒態勢に入っていた

ーー
ー

「主は頂上周辺にいる
もう少しだろう
貴様ほどになればその程度の傷塞げるはずだ」

「ｯふ…」

呼吸で傷口の出血口を探りながら止血する
全身を襲う疲労感に潰されそうになりながら歩みを進める煉獄に、果たしてそれは反応できるはずもない事だった

「止まれ」

先導する男は一瞬の内に体制を変え、自分に向かって刀を構えていた

「お前ではない」

状況が読めないままほぼ反射的に鞘に手を構える

「しまったな
アテが外れた」

「アテ…だと？」

ーー
ー

山の中の刀達が瞬時に警戒態勢に入ったと同時
山の頂上で悠々と死体漁りをしていた審神者も察知した

「ん～？
…まさかなぁアテが外れたとか思いたくないんだけど」

自分の予想が勘違いであってくれ、と願ったのも虚しく、脇差から入った情報に

『時間遡行軍の気配を察知した』

静かに嗤った