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山攻略参 ページ16

地面に仰向けに倒れていたそいつの首を小夜が斬る
地面ごと深く刻まれた一閃は、蜘蛛鬼に斬られた事すら気付かせなかった

「お…」

普通に斬っただけでは直ぐに胴と繋がり蘇生したそれ
だが、微量の霊力を注いだ刀によって断たれた首は完全に鬼の息の根を止めた
ボロボロと体が崩れてゆき、やがてそれは跡形もなく消え去った

「ヒッ……」

「実験せいこー
これで鬼の対処法は分かったね。あんがと小夜ちゃん」

「うん」

「ついでにそこの兄?の鬼もやっちゃって
残すのはそこの女の子2人でいいや」

「りょーかい」

自分のすぐ側で鮮血が舞った惨劇に、姉鬼と思われる鬼は更に怯える

「ほいほい
じゃああんまり時間ないし手早く行くよ
…そっちがお母さん?」

「…殺しなさい」

「それは困る
聞きたいこと色々あるの」

「殺しなさい」

「だーめ」

刹那、母鬼の首が飛ぶ

「…うぇ?」

「あ、」

腰に収めていた小夜の短刀を視認できない程の細い糸で手繰り寄せ、自らの首を断っていた
恐らく拘束されていた後ろ手で操作していたのだろう
力なく項垂れた体は、隣りで拘束されている姉鬼の方によりかかり、やがて形を無くす

「…見えなかった」

不服そうに小夜が呟く

「死に際の底力?」

「ッ…私も…殺すのね」

「返答次第かな
…ほんとは複数に聞いた方がいいんだけどなあ」

静かに歩み寄り、姉鬼の首をクイと持ち上げ、そのまま鼻が触れるほど顔を近づける

「ッヒ……」

「何人殺した?」

「っ……数十人は殺したわ」

「食べるため?」

「違う!累に言われてやったの!私は悪くない!」

「あっそ
累って誰?」

「私達家族の中で…1番強い
みんな累に従ってる」

「まあ…探せばいいか
貴方なーんにも思わなかったの?」

「何を…よ」

「人を殺しててよ」

ズ、と顔をより一層近付けて鋭い眼光で睨みつける

「思う…訳ないでしょ
ここにくるのは鬼殺隊ばかりよ
みんなみんな私を殺そうとしてくる
弱い奴ら。無力に死んでいく
そうよ、弱いから死んで行く。みんなみんな私が殺した!効率良く多くの人間を殺す方法も考えたのよ!あぁそうだ!1度だけ里に降りて人を攫ったわ。累に鬼にされたわ。結局逆らって殺されてたけど。でも私は生きてた!累に逆らわずに!人を殺して!私は生きるために殺した!
生きる為にする努力なのよ!なのに!なのに!お前たちが来たせいでみんな!お前らが来なきゃ!おま」

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設定タグ:刀剣乱舞 , 鬼滅の刃 , クロスオーバー   
作品ジャンル:ファンタジー
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雪桜 - 鬼滅の刃と刀剣乱舞のクロスオーバーの話は好きなので続き待ってます! (2020年11月29日 20時) (レス) id: 22c6e8b5c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちんたに | 作者ホームページ:p://  
作成日時:2020年11月16日 20時

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