山攻略弐 ページ15
日が沈み、それぞれの部隊が動き出す
第一部隊のうち短刀二振りと静形薙刀は里へ降りる鬼を停める最終門として麓へ
僕、秋田藤四郎を含む残りの短刀は偵察隊の後ろを着いて行く
木々を飛び移り、文字通り飛ぶように木の間を駆け抜けていく
「秋田、前方に2匹だ
大したやつじゃない」
「了解です
早く終わらせましょう。主がお待ちです」
その僅か数時間後
審神者一同は呆気なくこの山を制圧できた
主な理由は三つ
・想定していた数より鬼が少なかった
・想定していたより鬼が弱かった
・想定していたよりこの世界で我々は強すぎた
こちらの損害は0
僅かに刀装が削られたのみ
麓で待機していた短刀と静形薙刀に至っては鬼の姿すら見なかったとの事だ
そう。要するに
「……うっそーん…てか蜘蛛の鬼っているのね…」
「おーい、ほんとにこのやまのおにはおまえたちあとさんにんだけなんですか?」
「ほ、本当よ!前はもっといたけど、今は私と母さんと父さんと累と兄さんだけ!だから母さんと私を離して!!!」
この山にいる鬼は全部で5人らしい
ここにいるのは姉の鬼と母の鬼
手の後ろを恐らく自分達の糸と思われる蜘蛛糸で縛られている
「たいしょー、そいつが嘘言ってるってことは?」
「殺されるってのに嘘つくのは相手より上位にあると思ってる奴だけよ
とてもそいつが私達より強いとは思えない」
「ね、ね、本当でしょ?!だから離して!殺さないで!」
「まず父さんってのは?」
「多分僕たちが交戦した大きい蜘蛛
兄っていうのは信濃が遊んでるアイツじゃないかな」
「ねーこいつ腹つつくと毒吹いてくるよ!」
「ゥ"ッッッッッッッッッ」
つつくというか、刺していた
「それで父鬼はいまどこ?」
「多分不動が相手してる
主の言ってた通り首を切っても死なないから」
その時、ズシンと重たい音がして、とてつもなく大きな鬼が放り投げられる
「主!そいつだよ」
「おつかれ不動くん〜」
体中ボロボロになったそいつは瀕死の状態でピクピク痙攣している
「ちょっと試してみたいことあるんだよね
小夜ちゃんかもん」
「ん」
「本体かーして」
小夜が差し出したそれに、僅かだが霊力を上書きするように注ぐ
「はいこれ。
これで首斬ってみて」
「分かった」
霊力を込められた短刀は、より一層青白く光りを帯びる
一閃
「ッス」
ごちゃ、と太い骨と肉とが同時に裂かれた音が響く
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雪桜 - 鬼滅の刃と刀剣乱舞のクロスオーバーの話は好きなので続き待ってます! (2020年11月29日 20時) (レス) id: 22c6e8b5c8 (このIDを非表示/違反報告)
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