ｻ ｸ ﾗ 色

○ eight ○ ページ8

健人先輩とわかれて、教室に戻ると席には聡くんがうつ伏せて座っていた。







さっきの事もあってあまり話したくなかったから、千歌ちゃんのところへ行って話した。






「でねでね！あの時の……」






千「A。さっきからなんかおかしい。何隠してんの？」







嘘をつくと余計なことを話さないようにと、口数が多くなってしまう私。

その様子を見て千歌ちゃんは異変に気づいた。






「千歌ちゃんは……聡くんに彼女いたの知ってた？｣







その言葉を聞いて顔をしかめる






千「は？あいつ彼女いるの？聞いたことない。」






「隣のクラスの桃香ちゃんって子なんだけど…」






千「あー、、サッカー部のマネの子か｣







マネージャーなんだ…だからあんなに仲がいいのかとよく分からないけど納得してしまう。







何となく聡くんと気まづい理由を千歌ちゃんに話すと、






千「あんたさ聡もいいけど、先輩のことも見てあげなよ？そんだけ優しくしてもらってるんだから」





私にはまだその言葉の意味はよく分からないけど、感謝したいと思った。





予鈴がなり、席につくと聡くんが声をかけてきた。






聡「さっきの先輩……好きなの？」






なんで、そんな事言うの。
私の気持ちをこれっぽっちも分かってくれてないのに。





「……聡くんには関係ないよ。」






ムッとしてそう言うと少し顔を歪める聡くん。





「そっ、か…ごめん。」





気まずいまま授業が始まった。

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