交際宣言のその後 ページ1
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「ただいまーー」
玄関で靴を脱いでいると、櫻井が「おかえり！」と出てきた。
まだ帰宅したばかりなのか、スーツのままだ。
「Aの方が先に会社出たのに家にいないから今電話しようとしてた」
そう言った櫻井の右手にはスマホが握られていて、それをポケットに入れてから私がスーパーで買ってきた食材の袋を持ってくれる。
「買い物なら一緒に行くのに。
重かっただろ？」
荷物をダイニングテーブルに置いてから、櫻井が私の手を握った。
大きな手に包まれると、冷えた手がゆっくりとあたたかくなっていく。
「だ……大丈夫だよ、このくらい……」
恥ずかしくなってきてそっと手を離したら、今度は櫻井の手が腰に回って引き寄せられた。
「顔赤い。
外、寒かったろ？」
「……うん」
後頭部を抱かれて櫻井の肩に顔がくっつくと、ドキドキしすぎて全身の力が抜けていく。
心臓はバクバクとうるさいのに、きゅっと締め付けられるように切なくて、だけど穏やかな気持ち。
感情がものすごく忙しい。
はぁっと櫻井の息が耳にかかる。
ビクンと震えると、今度はくすっと笑った吐息が耳にかかった。
「お腹すいた」
「うん、すぐ作るね……」
離れがたいけど、とこっそり思いながら櫻井の匂いを吸い込む。
「お腹すいた」
「だから……」
離してって言おうと身体を反らせたら、噛みつくように櫻井の斜めになった顔が近づいてきた。
「んっ……」
射るような強い瞳にびっくりして目を瞑ると、激しいキスに息が出来ない。
「A……」
色っぽく名前を呼ばれたら、力が抜ける。
舌が絡んでいやらしく音を立て始めると、櫻井の息も荒くなってきた。
二人だけの部屋に、甘い吐息だけが響く。
気持ちのよさに何も考えられなくなってきたところで、やっと櫻井が唇を離した。
「着替えよっか」
ふわりと笑った顔に見とれていると、にやっと櫻井が右の口角だけを上げる。
「まだ欲しかった？」
「…………」
「ん？」
櫻井が私に言わせようとするのがむかつく。
余裕な顔で見下ろす櫻井は、ついさっきまで熱いキスをしていたなんて思えないような涼しい表情をしている。
悔しいけれど、大好きだって溢れてくる。
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ゆうこ(プロフ) - ありゃや…かずくんもう少し来てほしかったです笑…松本くんも！求めすぎてすみません。楽しかったです。ありがとうございました！ (2020年6月7日 17時) (
レス) id: 3b1910051b (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - kanaさんのお話全部面白くて好きです。 (2019年12月10日 12時) (レス) id: 9211634299 (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - ともさん» カズくん応援(笑)でも私もカズくんがんばれって思ってます(笑) (2019年12月1日 14時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - Ninome617さん» ありがとうございますー。内容忘れちゃいますよね。ほんと申し訳ないです。がんばります！ (2019年12月1日 14時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - 咲詩(さきうた)さん» ありがてぇー。ありがてぇー。カズくんをどこまで動かすかがまだ決まらない(笑) (2019年12月1日 14時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：510kana
| 作成日時：2019年8月12日 7時
