素直になること ページ27
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好き。
はっきりと分かるのは私は櫻井が好きだってこと。
「櫻井、あのね、私……」
好きなの、って言おうとして思いとどまる。
好きって言ったらどうなる？ごめんって言われて、その後は？
はっきりと言わないでいれば、このまま側にいられるんじゃないの？
私の中の良識がどんどん小さくなっていく気がする。
「……今どこ？家？
…………誰かと一緒？」
櫻井が優しく、ゆっくりとした口調で言う。
言わなくてもいいからって、無理するなって。
どんな顔をしているんだろうって切なくなる。
「ううん……外。櫻井が帰って来るの待ってる」
「待ってるって……。もう暗いし寒いだろ？
危ないから家に帰ってろって」
もうすぐ春だといっても、まだまだ夜は寒いし、この辺りは住宅地で入り組んでいるので街頭の明かりが少なく暗い。
「嫌だ。…………一人で家にいるのは嫌だ」
「A……」
はぁって櫻井がため息を吐いた。
我が儘を言って困らせてることなんて百も承知だけど、私だって引けない。
ここで櫻井を引き止めることができなければ私のこの恋は終わる。
「…………帰ってきて」
好きなんて言えない私の、精いっぱいの愛情表現。
消えそうな声でエントランスの植え込みのレンガに座ってうなだれてたら、勢いよく抱きしめられた。
「なっんだよっ。意味わかんねー！」
はぁはぁと息を切らしながら頭を胸に押し付けられた。
ほのかに香るタバコの匂い。
ドクドクとうるさい心臓の音。
「完全に嫌われたと思ったのに……。
かわいいこと言うなよバカ」
「櫻井……」
「あーーもう！なんだよ！調子狂う！」
怒ってるくせに回された腕は私の身体を大事に包み込んでくれていて、胸がきゅんきゅんとうるさい。
「ごめんね……」
声にならないくらいに小さく呟いたのに、櫻井の「ごめん」って吐息が耳に響く。
櫻井に謝られると切ない。
ごめん、の一言にたくさんの意味が込められているようで。
それはきっと「好き」の一言に愛する気持ちのすべてが詰め込められないのと同じで。
だけどもう迷わない。
私は櫻井の腕の中で、櫻井の彼女と戦うって決めた。
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510kana(プロフ) - ミントモモさん» ありがとうございますー！(* >ω<)もうすぐ移行します。準備中です( ´∀`) (2019年6月23日 20時) (
レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
ミントモモ(プロフ) - はじめまして！きゅんきゅんとまりません。あまーい翔くん大好き！続き楽しみです！ (2019年6月23日 0時) (レス) id: 1f277f4269 (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - kazuさん» ドキドキしてもらえて嬉しいです( ´∀`)あまーいシーンは書いてても楽しいです(笑)あと少しで完結なはず！がんばります。 (2019年6月21日 8時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
kazu(プロフ) - おはようございます。すっごくドキドキしてます。甘ーい甘ーい翔さんでいてくれるかなぁ。幸せ〜。今日もお仕事頑張れちゃう。ありがとうござます！！ (2019年6月20日 7時) (レス) id: 3d79f0a9bf (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - キミさん» 焦らしちゃってすいません(笑)もう落ち着きましたよー(笑)その先を！ってなるかな(笑) (2019年6月20日 6時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：510kana
| 作成日時：2019年4月14日 20時
