着信履歴 side A ページ36
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風呂上がりにスマホを開くと、ニノから着信が入っていた。
LINEには【Aのことで話がしたい】というメッセージ。
きたか……と、胸がドクンと大きく音を立てた。
ハッ……と息を吐きながら、濡れた髪をガシガシとタオルで拭く。
午後の仕事は散々だった。
接客をしてても気を抜くとため息が出そうになるし、気づいたらぼんやりしていて同僚に注意されたり。
カッコつけすぎたよな、なんて苦笑いで片目を隠すように手のひらで覆った。
二人が訳有りなのは一瞬でわかった。
あんなAの顔、見たことない。
好きで好きで、たまらないって顔。
俺には見せたことのない顔……。
俺がずっとずっと見たかった顔……。
「完全に勝ち目ないよなぁーー……」
はぁぁーーと大袈裟にため息をつきながらニノに電話をかける。
目を閉じて呼び出し音を聞いていると、真っ暗な世界にAの笑顔が浮かんでくる。
楽しそうに笑う顔も、仕事の愚痴をこぼしている疲れた顔も、怒った顔も、泣き顔だって見てきた。
この３年、Aとはたくさんの時間を共有してきた。
だけど、恋をしている顔を見たのは初めてだった。
俺に向けてではない、恋をしている顔……。
「……相葉さん？」
「うん……」
「あの……さ、Aのことなんだけど……」
「うん……」
ニノが、「あのーー……えーーっと」なんて言葉に詰まっている。
ニノは俺がAの話をするたびに、少し切なそうに「そんだけ好きになれる人ってなかなかいないから絶対手を離しちゃダメだよ」って言っていた。
忘れられない人がいるって、ぽつりとこぼした。
深くは聞かなかったけど、それを聞かなきゃいけない時が来たんだな、なんて。
「じゃあーー……うち来る？
風呂上がりだからもう外出たくねーの。
飲みながらゆっくり話そっか」
「ごめん……相葉さん」
「なんだよ。謝んなよ。
え、まさかもううまくいったの？」
「そんな訳ないだろ。
まずはちゃんと相葉さんと話をして……それから俺も……もう一回頑張りたいなって、いうか……」
「あーーもう！暗いから！
酒！あとつまみも！適当に買ってきて！」
明るく笑いながら、滲んできた視界から逃げるように目を瞑った。
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君と僕の好きな人 side A→←風邪がうつるといけないから
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510kana(プロフ) - さよさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(；Д；)こちら、福岡にあるショッピングモールをモデルにしてます(笑)更新遅くて申し訳ないです｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年4月19日 8時) (
レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - さとちさん» 相葉くんほんといつも片思いの役ばっかりでごめんなさい｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年4月19日 8時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - いつも心臓を鷲掴みにされ、510kana様が描くお話に夢中なっています。私の生きがいで楽しみです。この碧空ブリーズに出てくるモールが 私が知ってる所にそっくりで^ ^ もしかして…とどきどきしてます（笑） (2018年4月3日 23時) (レス) id: 741ec03a5a (このIDを非表示/違反報告)
さとち(プロフ) - 相葉さーーーん(´；＿；｀) (2018年4月2日 8時) (レス) id: d1a92f5b5f (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - ともさん» お互い同じ人のことを好きで相談しあってたって切ないですよね(´pωq`)愛され主人公しか書きたくないので(笑)これからも好かれます！！(笑) (2018年4月2日 6時) (レス) id: b12cca8c48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：510kana
| 作成日時：2017年12月29日 8時
