風邪 ページ32
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「大野さん、着きましたよ」
アパートの駐車場に車を止めて、助手席の大野さんを揺り起こす。
車に乗ってすぐから腕組みをして黙ってるなと思ったら、すぐにスースーと気持ちよさそうに眠ってた。
「大野さん、起きて。着いたよ！」
「えーー……やだ。俺んち寒みーんだもん」
「そんなこと言ったってこのまま車で寝れないでしょう？！
早く起きてください！」
運転席から降りて助手席の方へ回り、ドアを開ける。
「寒いのやだ。Aんちで寝させて。
絶対熱あるもん。看病してよ」
けほけほっなんて大野さんは咳をしながら私を上目遣いで見つめた。
少し潤んだ瞳に怯んでしまう。
ちょっと前に強引にキスしてきた人とは思えない。
俺様かと思ったら今度は甘えてくるなんて。
「あったかい雑炊が食べたいな」
語尾にハートがつきそうな甘えた声で私の服をちょんって掴みながら大野さんは言った。
「甘えないでください！」
大野さんの腕を掴んで、車から降ろそうと引っ張る。
もっと抵抗されるかもって思ってたけど、予想に反して大野さんはすんなり降りてくれた。
降りてくれたけど、そのまま力強く抱き締められた。
ぐっと腰を抱き寄せられて、身体が密着する。
心臓がバックバクいってて、大野さんに確実に伝わってる。
「ね、俺の体温高くない？」
「……わっ……かんない……」
「服着てたらわかんないのかな。
…………脱いじゃおっか」
ふわっと大野さんの吐いた息が耳にかかって、くすぐったくて肩をすくめる。
「脱がない！！風邪引いてるんでしょ？！
ふざけないの！」
「ふざけてねーし」
大野さんが私の頭に顔をくっつけて呼吸してる。
はぁっと吐かれる息が熱い。
「ねえ、もしかして……ほんとに熱ある……？」
「……だからそうだって言ってんじゃん。
すっげーーきつい。」
「もうダメ」って大野さんが私に体重をかけてくるから、慌てて押し返して潰されそうになるのを回避した。
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510kana(プロフ) - さよさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(；Д；)こちら、福岡にあるショッピングモールをモデルにしてます(笑)更新遅くて申し訳ないです｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年4月19日 8時) (
レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - さとちさん» 相葉くんほんといつも片思いの役ばっかりでごめんなさい｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年4月19日 8時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - いつも心臓を鷲掴みにされ、510kana様が描くお話に夢中なっています。私の生きがいで楽しみです。この碧空ブリーズに出てくるモールが 私が知ってる所にそっくりで^ ^ もしかして…とどきどきしてます（笑） (2018年4月3日 23時) (レス) id: 741ec03a5a (このIDを非表示/違反報告)
さとち(プロフ) - 相葉さーーーん(´；＿；｀) (2018年4月2日 8時) (レス) id: d1a92f5b5f (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - ともさん» お互い同じ人のことを好きで相談しあってたって切ないですよね(´pωq`)愛され主人公しか書きたくないので(笑)これからも好かれます！！(笑) (2018年4月2日 6時) (レス) id: b12cca8c48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：510kana
| 作成日時：2017年12月29日 8時
