最近治安が悪いお客様が多いんだが？

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それからカットしてる間も内心冷や汗ダラダラながらに切りつつ、灰谷さんからの質問に答えまくる。
こんな喋るんか？え？
いつもケータイ弄ってるつーん。って感じだったじゃん、心開いてるのは橘さんだけだったじゃん！

『仕事楽しい？』とか『なんで美容師なったの？』
とか色々。
まぁ、無言よりは気が楽。

あげく『蘭ちゃんって呼べ〜？』って。
え、なんかいきなりどした？いきなし距離感バグってる？まじ大丈夫そ？

「あはは〜…さすがにそれはちょっとあれなので、、
蘭さんとお呼びさせてもらいますね、！」

もうこの人の会話のペースが怖い！！
わたしいつもこんな喋りベタじゃなはず…！！


ひとまず切り終えて蘭さんのメインのカラーをしていく。

ほんとカラーを繰り返してる髪とは思えないほど綺麗な髪の毛だ。私の髪とくらべても断然蘭さんの方がつやがある。羨ましいなちくしょうっ…！

お薬の調合はいいとして、ここのデザインで入れるローライトどうしようかな。
橘さんどこからいれてたっけ…

綺麗な髪だからこそ失敗したら汚く目立つし
何より私の明日が来るかがわからないじゃないか。
よし、死ぬ気でいけ私！！！


とりあえずホイルでデザインをいれてその後にベースを塗っていく。

「染みてないですか？」

蘭「んー、平気」

「あの、お聞きしたいんですが、、 」

蘭「どうしたー？」

「蘭さんのカルテに過去のカラー履歴が書いてあるんですけど、黒金黒金って。どういう感じなんですか？」


私が今まで1番気になっていた蘭さんの黒金黒金の件について。突撃取材してみた

あー、あの頃な〜
あの髪の時期が1番長かったな

そう言ってスマホの画面をスっと私の方に向けてきた。
そこに目を向けると私は驚愕。


「くっっっそ美人…！！！は？？」

根元から黒金黒金で三つ編みしている美人さんが写っていた。
反応ウケる〜って笑ってる蘭さん。

「え、これほんとに蘭さんですか？や、え綺麗すぎでは？？」

蘭「はぁ？蘭ちゃんは今も綺麗だろうが」

「ハイ、モチロンデス」


言葉がやばいやばい。心の声落ち着け？
ボロがボロボロにでてくるでてくる。


蘭「こん時はまだAちゃんと会ってなかったか、そっか〜」


「多分私がこの店に入るちょうど前くらいなんですかね？いやぁ、、美人さんすぎてびっくりです。」

蘭さん中性的なお顔ではあると思ってたけどロングのときは尚凄い！！！
アレンジとか楽しそうとか思ってた。。

次の言葉を聞くまでは。

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