最近治安が悪いお客様が多いんだが？

8 ページ8

「先にカットしてからカラーさせて頂くので1度シャンプーしますね。」

そう言ってシャンプー台に、灰谷さんをご案内した。
灰谷さんのシャンプーいつも緊張してたけど今日は特に緊張する〜…

蘭「Aちゃん、めっちゃ緊張してるでしょ笑
」

「え゛っ…？」


え、この人エスパー？はにゃ？


蘭「いや、いつも以上にガチガチだから笑笑
そんな構えんなぁ〜？」


いつも以上にって、、
めっちゃ緊張してたの伝わってただと…！？
え、マ？？


「いやぁ、、やっぱり先輩の大事なお客様の引き継ぎですし正直めっちゃ緊張シテマス、」


正直〜
って灰谷さん。


シャンプー終わってお席に戻りカットを始める。
シャンプーしても灰谷さんめっちゃいい匂い←
香水すげぇな。


灰谷さんは怖いけど正直髪質がとても綺麗で切ってみたい髪だな〜とは前から思っていた。怖いけど！
でもまさか先輩が辞めて自分に回ってくるとは思わなかったから驚き。


蘭「Aちゃんは美容師歴何年目になんの？」

灰谷さんはあまり喋るお客さんではないイメージ(ほとんどケータイ弄ってる)だったからぼやっと色々考えて切ってたら質問されてびっくりした。

「あ、えと、いま7年目ですね〜まだまだ修行の身です。頑張ります」


なんの宣言？言葉おかしくなってるぞ？お？

蘭「橘のお兄さん辞めるって聞いて竜胆とまじか〜ってなったんだけど誰かに引き継ぐ？って聞かれても2人一致でAちゃん一択だったから喜べ〜？」


ん？聞いてない情報がどんどん入ってくるんだが？？
そもそもふたり一致で一択される理由とは？？
そして『喜べ〜？』とは？

ここまで言うんだ、聞いてみようじゃないか。


「あの、、今まで橘さんのヘルプで灰谷さんに入らせて頂いたことありましたけど大丈夫でしたかね？」

まさか灰谷さんお二人とも引き継がせていただくことになるなんて思ってもみなかったので〜 あはは

腰低く伺うと、


蘭「だって俺らのことあからさまに苦手じゃん？
他の客にはすっげ楽しそうなのに俺らのヘルプの時この世の終わり見てーな顔すんだもん。おもしれぇじゃん♪ まぁ仕上げとかカットとかも見て上手そうだったし？」


あとはー…


まだ内緒♪


ってとんでも暴露と共に効果音がつきそうな感じでウィンクをかましてきた灰谷さん。



完全に苦手なのバレてた。
美容師失格では…？？

てか自分を苦手そうに思ってる奴に髪の毛任せるとかこの人正気か？？
おもしれぇじゃん♪ だって。

9→←7

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す