私、視えるようになりました。 (ページ34)

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「あれ、Aちゃんはまだ知らなかった感じかな？」

「そうですねー何も聞いてませんね…！」

「あはは、ふっかは意外に適当なところがあるからね。」

「あー、なんか分かる気がします…えっと、皆さんについて教えていただくことって可能ですか？知らないことが多くて。」

一緒に生活している以上、知れることは知っておきたい。

「全然、俺でよければ。えーっとね、まずここの組織が特殊意識課って言うんだけど、そのまんまだね。で、ふっかが係長を務めるのが第一課。第二課は俺が係長だったんだけど、第三課ができて俺がそこの係長をすることになったから、今は異動してきた翔太に頼んで係長やってもらってる。」

「そうなんですね。皆さんすごい……」

「え〜？そんな大したもんじゃないよ。元々特殊意識課の人数が少ないし。あ、俺もAちゃんに聞きたいことがあって、いい？」

「はい、お答えできることならなんでも。」

そのために今辰哉くんは部屋を出てるからね。

「ありがとう。まず、Aちゃんが視えるようになってから変わったなーってこととかある？」

「特には無いですね…」

一緒に生活する人が増えたくらいだし。

「そっか。じゃあさ、自分が妖を寄せつけているかもしれないっていう自覚はある？」

「え……？」

1度渡辺さんにも言われた気がする。

「全然そういう感覚はしてません…」

「そっかぁ…でもさ、外見てみて？」

阿部さんに言われた通り外を見ていると、そこには前にも見た事があるような夥しい数の妖がいた。