検索窓
今日:20 hit、昨日:9 hit、合計:116,816 hit

ページ26

「Aちゃん、あいつらが頼んでたのあった?」


「はい!」


「おっけ、じゃあお会計しようか。」


頼まれたものを持って辰哉くんが持っているカゴに入れる。


「辰哉くん私、お会計してきますよ?」


「え、いーよ。俺がしてくる。」


「いや、でもさっきからずっとそれ持ってくれてますし、いつもお世話になってるので。」


辰哉くんたちと出会ってから、私だけが優しさを尽くしてもらう訳には行かない。


「だぁめ。俺、女の子にはお財布出させないスタイルで生きてるから。」


「え…でも私は出します。」


負けじと私も言い返す。


「だから、だめだってばぁ……あ、じゃあさ、俺が出すからその代わりお願い聞いてくんない?」


辰哉くんもこのままだと埒が明かないと思ったのだろう。


「お願いですか?それだったらなんでも聞きます。」


「マジ?んじゃ、お会計してくるね。」


「ありがとうございます。」






「終わったよー」


「ありがとうございました。それ私が持ちます。」


「え〜?じゃあこっちね。」


そう言って辰哉くんはお酒が入ってない軽い方を渡してきた。


ここにきてもやっぱり気遣いが出来る人だ。


「じゃ、行こ。」


そう言って辰哉くんが手を出してきた。


「つ、繋ぐんですか?」


「うん。嫌なの〜?」


「嫌じゃないです!別に全然……!」


「そ?ほら、じゃあ俺のお願い聞いて?ちょっと散歩して帰らない?っていう。」


……散歩?


「お願い、そんなことでいいんですか?」


「いーのよ。俺Aちゃんとまだ全然話し足りないから。じゃ、行きましょーかね。」


そう言って辰哉くんが私の手を取り、歩き出した。


「Aちゃんさぁ手でも繋がないと、重い方も持ちます!なんて言い出しそうだし、離しちゃダメだよ?」


さっき私の頭の中に浮かんでいた言葉で少し焦る。


「ふはっ、図星?ほら、行くよ。」


ねぇ辰哉くん、今なんで手の繋ぎ方変えたんですか……?














「あー、かぁいい…」

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (211 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
607人がお気に入り
設定タグ:SnowMan , 深澤辰哉
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:mariri | 作成日時:2023年3月18日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。