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「ふふ、嬉しいな。」
「え？私声に出てました？」
「ううん、出てないよ。ねぇ、今何を思ってたの？」
「いや、リョウタくんは紳士だな、と思って。」
「そうかな？ありがとう。」
「俺、実は妖を消すこと以外に察するという能力があるんだ。抽象的な感情をね。今、姫の俺に対するプラスな感情が伝わってきた。だけど具体的に何を思ってるかは分からないから、聞いちゃった。ごめんね？」
「いや全然…そんな能力もあるんですね…！」
「うん。常に聞いてる訳では無いから、安心して？」
人の気持ちがわかってしまうだなんてそりゃ、常に聞いてたら疲れてしまうだろう。
大変なこともあるんだろうなぁ。
なんだか、とんでもない世界に足を踏み入れてしまったな…
なんで突然視えるようになってしまったんだか……
「姫、何か不安？」
「あぁ、なんで私急に視えるようになったのかなぁって……」
「うーん、どうしてかは俺らも分からないけど、きっとなにか意味があるんじゃないかな？不安ならいつでも俺らを頼ってね。」
「ありがとうございます……！今ので結構楽になりました。」
「普段は猫のことの方が多いだろうから、いつでも癒されて？俺も姫に癒されてるけど。」
「ふふっ、そうしますね。」
「あ！あと、急ですけど、渡辺さんとリョウタくんだけ目が青いのってどうしてなんでしょう……？」
さっき疑問に思っていたことを思い出した。
「それはね、普通の人より、強い力を持ってるからなんだ。家系的にね。」
「そうなんですね…ありがとうございます！」
気になっていたことが1つ解決して少しスッキリした。
強い力かぁ…
たしかに人を動けないようにできるだなんて凄いよなぁ……
他にもきっと凄いことができるんだろう。
「Aちゃんただいま〜って、え！？誰や！」
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作者名：mariri | 作成日時：2023年3月18日 18時
