私、視えるようになりました。 (ページ16)

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「あ、猫と一緒にいた男の人……」

「そう。そいつなんだけど、ほぼ100%俺らの知り合いっていうか、よく一緒にいる奴なんだよね。」

「康二は会ったことないけど。」

「え……」

「びっくりしてるかもしれないけど、とりあえず今日これから会うことになってるから、一緒にきてもらってもいい？」

「はい…わかりました。」

昨日、あんな出会い方をしてしまったから、若干緊張してしまう。

そんな私の様子に気づいたのか辰哉くんが声をかける。

「だぁいじょうぶ！なべは良い奴だから。しかも、康二だって緊張してるし。」

「いや、俺はまだ大丈夫や。」

「え、康二手震えてない？」

すかさず、照くんにつっこまれる。

康二くんは緊張すると手が震えるらしい。

「それは言わない約束やろぉ！」

「まぁ、康二も緊張してるってことなんでAちゃんも安心して？」

「頑張ります…」

「翔太絶対遅れてくるなとか言ってたから、そろそろ行く？」

「あーそうするか。」

「なぁ、あいつら急に俺の事呼び出してなんだと思う？」

「ニャン！」

「お前昨日からなんか楽しそうだよな。」

「ニャン？」

「俺の勘違い？まぁ、わかんねーけど。退屈だなぁ…これわざわざ出勤する意味ある？」

「ニャー」

「はいはい。しっかりしますよ。」