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席替えをした次の日。


それは苦手意識しかない数学の授業から始まった。


あー早く終わらないかなー


「えーっと…わかんないっす。」


あ、目黒くんがあてられてる。


答えられてないけど。


やっぱり本当だったんだね。授業聞いてないのは。







そして、今日も変わらず授業が退屈になった私は試しに窓の外を覗いてみる。


あー、ここ本当に向かいの棟しか見えないんだな。


せっかくの窓際なのに…


ちょうど私から見える教室も授業が行われている。


「あ……」


やばい、目が合った。


なんか向こうの人まで驚いてるし。


気まずい、非常に。







そんなことを考えていたら、いつの間にか終わった授業。


それにしても気まずいなぁ。


これからの授業はきっと、毎回意識してしまうだろう。








「あ、Aさん。どう?あの席中々いいっしょ?」


「え?いや、なんか知らない人と目合っちゃって気まずい。」


「ふはっ!康二のことじゃない?めっちゃ面白いんだけど。」


「康二?目黒くんの友達?」


「うん、まぁ友達だし先輩でもある。」


「え、先輩?」


「うん。」


いや、じゃああの席で楽しかったのって目黒くんだけじゃん。


しかも先輩とか余計に気まずいじゃん。








「めめー!おるかー?」


「あ、康二が呼んでる。」


「え!?あ、行ってらっしゃい!」


なんてタイムリーな。


「え、Aさんも行こうよ。てか、来て。」


え、やだ。

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作者名:mqr1n | 作成日時:2023年6月23日 7時

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