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「あーじゃあ、Aは思っていることを隠すのが上手な人なんだね。」
上手……
慣れない言い方だった。
「うーん、だけどそれっていいのかな？って思う時もある。プラスに働くこともあるんだけどね？ほら、今みたいに適応能力高いって言ってもらえることもあるし……あと、ポーカーフェイスってやつ？」
口に出さなきゃわからないって何度親に怒られたことか……
「確かにね…でもさ、自分の感情が全部表に出ちゃうより、その感情を自分で噛み砕いて大切にできてる気がして俺は好きだよ？」
大切に…
そんなこと考えたことなかった。
「だって、さっきの話で言うと内心ドキドキしてるけどそのドキドキは自分にしかわからないってことだし、なんか特別感あるじゃん。」
「特別感かぁ、確かにそうかもね。」
「うん、絶対そう。だからそのままでいいよ。」
「そっかぁ、そうだね。」
あくまでその人のありのままでいることを大切にする目黒くん。
初めての感覚がたくさんあったな……
「なんかいいね。」
「え？何？もう1回言って？」
「いや、聞こえてたでしょ。てか私、口に出してたのか…」
「うん、出てたよ。」
恥ずかしい。
しっかり聞こえてるし。
単純に恥ずかしい。
「ふはっ、だんだん顔が赤くなってますけどー？」
「あぁ、もう……」
続く (更新停止中)
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作者名：mqr1n | 作成日時：2023年6月23日 7時
