･ ページ13
「Aさん、今日はありがとね。」
あの後、残りの人達とも合流してそれぞれが帰る準備をしている時不意に目黒くんから話しかけられた。
「え？あ、全然！楽しかったし、こちらこそありがとうって感じ。」
「マジ？良かった…ふっかさんに言われた時、さすがに俺もまずいなって思ったから。」
「いや、最初は驚いたけどね。」
からかい半分で言ってみる。
「うわ、やっぱまずかったかー」
「ねぇ、めっちゃ棒読みじゃん。」
「ふは、ごめんごめん。」
「あー！2人そこにおったんか。みんな準備できたからはよ帰ろー。」
康二先輩だ。
相変わらず元気だなぁ。
「A行こ。」
「え！？あ、うん。」
目黒くん。
今、少しニヤついたその顔見逃さなかったからね。
「いや、まぁそんなところやろうなとは思っとったけどな？Aちゃんが連れてこられたんは。」
帰り道の話題はやっぱり私と康二先輩の事だった。
「俺もびっくりしたわ。急にめめと康二が女の子挟んで教室にくるから。」
「な！どういう繋がり？って思ったら、めめの仕業だったし。」
「そもそもお前は寝てたけどな。」
渡辺先輩……まだ怒ってるんですか。
「まぁまぁ。そういや、Aちゃんはさぁ、何か部活やってんの？」
深澤先輩から突然質問される。
「いや、部活は何も入ってないです。」
「へー、そうなんだ。じゃあさ、これからも時々見に来てよ。バスケ部。」
「え、いいんですか？」
「ふっかさん！？ほんまに言うとるん？」
「うん。康二もその方がいいっしょ？」
「え、俺？いやまぁ、それはそうかも知らんけど……」
「まぁ、いいんじゃね？康二は寂しがり屋だしなー」
「ちょっ！しょっぴー！」
康二先輩、やけに嬉しそう。
「んじゃ、Aちゃんよろしくね。」
「あ、はい！」
「ふふ、ふははっ！」
「ちょっと目黒くん、笑いすぎ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 198人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mqr1n | 作成日時：2023年6月23日 7時
