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あれから気付けば夜になってた。そういえば腹も減った。寮にも戻る時間だ。それでもここから離れられなかったのはもしかしたら今この瞬間、Aが目を覚ますかもしれないと思ったからだ。
七海は責任を感じているのか、ずっと俺の横に座ってAを見つめていた。
五「A倒れる時何か言ってた?」
七「今日のデート行けそうにないと伝えてと言われてました。…最後までいつもみたいに笑っていました」
五「…そっか」
なんとなく想像がついた。ったく、自分でも呪われているって感覚がしてただろ。そんな時によく俺の事考えてたな。
五(…ま、お前はそういう奴だよな)
言うのが遅くなりすみませんと謝る七海を横目で見た後また視線を元に戻す。
呪いによる被害に遭った人間を数え切れない程見てきた。当たり前だがその中で救われた奴と救われなかった奴も腐るほど見てきた。だから確実に元に戻る保証なんてどこにもないことを理解している。
Aが呪術師としても、だ。
五「今日は疲れただろ。…もう帰れ」
七「ですが…はい、わかりました。五条さんもあまり無理はしないように」
何を悟ったのか七海は帰って行った。
まあ正直その方がありがたいけど。
五「ほら、2人きりだぞ。…なあ」
浅い呼吸を繰り返すAの頬を撫でる。
胸が締め付けられる。
ごめんな、傍にいれなくて
俺が守るって言ったのに
なぁ、起きてくれよ
頼むから
お前がいないとこんなにも苦しいんだ
早くいつもみたいに笑って安心させてくれ
冷え切ったAの身体を何度も抱きしめた。
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プスメラウィッチ - とらこさん、この小説は渋谷事変編は、曲げ欲しいです。後五条悟を封印しないで欲しいです。お願い出来ますか? (2021年6月8日 9時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
とらこ(プロフ) - プスメラウィッチさん» 初めまして!この作品は五条悟オチですよ!頑張ります!ありがとうございます! (2021年5月26日 19時) (レス) id: f672fafd61 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年5月26日 12時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
とらこ(プロフ) - 華蝶-Rantyou-さん» ありがとうございます!頑張ります^ ^ (2021年5月7日 23時) (レス) id: 237713bcbc (このIDを非表示/違反報告)
華蝶-Rantyou-(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください^^* (2021年5月7日 22時) (レス) id: 0c2f4f76e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とらこ | 作成日時:2021年5月5日 21時